朝食を抜くと学力低く、脳出血リスクがアップし、冷え性率も増加......?

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朝食を食べない人たちは食べる人たちに比べ、学力が2~3割低く、脳出血のリスクが約4割高く、冷え性に2倍なりやすい-。こんなことが最近の調査で分かってきた。忙しい朝は、つい睡眠を優先して食事を抜いてしまいがちだが、実は残念な結果を自ら呼び寄せてしまうようだ。

本文ではだらだらと色々なことが書かれており、複数の調査結果を持ち出しているけど、結局のところは先日の【「スマホの時間 わたしは何を失うか」という日本医師会と日本小児科医会の公式ポスターを見て】と同じ錯誤誘導的なお話かなあ、と。

それぞれの調査では多分に朝食が抜きか否かと、色々な身体的状態との間における相関関係があるよ、との結果が出ている。けどそれは因果関係を想起されるまでの話であり、因果関係の立証には至っていない。「このラムネを1錠口にしたらモノスゴイお腹一杯と感じた」としても、「ラムネはお腹の中で大膨張する」という結論には至らない。その直前に牛丼三杯食べていたから当然じゃん、的な状態だったかもしれない、そんな感じ。あるいはさらに、まったく無関係な間柄で、たまたま連動した結果が出たまでの話の可能性もある。

この類の話で注意しなければならないのは、提示された調査結果で明らかになっているのは相関関係(ある値の変化に合わせて他の値も変化すること)のみで、因果関係(ある値の変化に対し他の値が変化し、その間に原因と結果の関係があること)までは立証されていないことです。報告書でも「可能性がある」までのみで、相関関係から因果関係を推測し、因果関係を立証してはじめて「朝食抜きは学力低下や脳出血のリスク向上や冷え性誘発を導く」としなければなりません。


今件にしても「朝食を食べない行為」が学力低下や脳出血リスクや冷え性と直接関係があるのではなく、朝食を食べないような多忙な日常生活、無作法なライフスタイルが、学力低下や脳出血、冷え性に結び付いている可能性も多分にあります。多方面からの検証が必要でしょう。


......という感じでコメントはしたけど。要は朝食を食べない人においては元々生活リズムが乱れているとか、怠惰な性質だったりとか、家庭的にどたばたしている環境だったりとか、元となる原因があり、それによって連動する事象として「朝食抜き」と「学力低迷」が同時に表れているだけの話かもしれない。

この辺りの話はよくあることなので、注意して見定めなきゃいけないのだよね。

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このページは、不破雷蔵が2017年6月12日 07:14に書いた記事です。

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