マンガ誌が売れていた時代ならまだしも、作家さんにSNSで宣伝をお願いするご時世に、旧弊な殿様商売を維持するのは不可能です。今後マンガは出版社でなく、作家さん自身がコントロールする方向に移行していくと思います。
— 荻野謙太郎(マンガ編集者) (@gouranga_) 2017年6月29日
同人や自前の活動で食えている作家さんの多くが、コスパの悪い商業仕事を忌避するようになってきている現実。理解できない出版社と編集者は生き残れないと思いますよ。
— 荻野謙太郎(マンガ編集者) (@gouranga_) 2017年6月29日
すべてがすべてというわけじゃないけど、ソーシャルメディアによって意思疎通の垣根が随分と低くなったことで、創作関係の方々が多分に自らの情報を発信して、需要層へアプローチをすることができるようになった。それと共に、いやそれができるのならばということなのか、雑誌の編集界隈や編集部、企業レベルで作家先生自身にアピールをしておくれ、的なことを頼むところも増えている。恐らくは書店での手弁当的なサイン会とか特典の色紙感覚で投げているのかな、という感はある。
ただこれって、結局のところ、編集部局側がやるべきことを作家側に押し付けているだけかな、というとらえ方もできる。宣伝広報活動までしなきゃらならないのは理不尽では、と考えている作家の方もいるだろう。編集部がしてくれて、作家「も」するのならともかく、編集部は「してくれなくて」、作家「が」しなきゃならないってのは、ちょいと変な感はある。
最近、「書道が悪いと続刊が出ないんです、買ってください!」という著者の悲痛なTWが回ってくることが増えた。同じ物書きとしてとても心情がわかるが、冷静になってふと思った...「著者が営業するなら、人によったら別に出版社要らなくね?」と_____
— 青木文鷹@日曜R17a・大将軍神社研究会 (@FumiHawk) 2017年6月30日
作家自身の宣伝公知活動って要は営業行動。それを書きて自身が成すとするのなら、出版社自身の必要性がグンと下がってくる。以前万能の作家をロボット化したら、なんでも一人でやっちゃうから、それって同人誌と変わらないよね、というオチの漫画を見たことがあるけれど、最近ではそれが冗談にならない気がする。
技術の進歩とインフラの整備によって、個人や小グループ単位で出来ることのレベルが上がったので、場合によっては本当に出版社いらずで既存の本と変わらない事ができるようになる。まぁ、その一例がキンドル出版なんだろうけど。
物事の過渡期には色々と試行錯誤が行われ、色々なゆがみやトラブルが生じたりする。出版周りでは今、まさにその時期にあるのだろうなあ。
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