ゲームをするほど自主性も計画性もアップするという話、だけど?

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「朝日小学生新聞」(朝小)を発行する朝日学生新聞社(東京都中央区)では、朝小読者を対象に家庭で遊ぶゲームについてのアンケート調査を行い、小学1年生〜6年生の男女457人から有効回答を得ました。あわせて、その親にも子どものゲームに関する調査を行いました。その結果、家庭でゲームを楽しむ子どもはゲームを禁止されている子どもに比べて、勉強の集中力が高く、宿題も計画的かつ自主的に取り組む傾向が高いことがわかりました。

先日から色々と話題に登っていた、子供とゲームの関係。恐らくは相関関係と因果関係をごちゃごちゃにした話だろうなあということでまた聞きの時点でスルーしていたのだけど、直接のプレスリリースを見つけてしまったので、覚書も兼ねて。

書かれていることはタイトルと上の引用部分にある通りで大体まとまってる。要はゲームをする子供ほど、計画性もあるし自主性もあるしルールも守る傾向があるというもの。えーと、これは色々と問題が。

指摘した通り、今件はあくまでも相関関係であり、因果関係ではない。ゲームをすれば自主性が育まれるという類のものではない。調査対象母集団数457人は微妙だけど、まぁそれなりに数としては相応にしても、ゲームをしない子供の属性が15人しかいないのに、その属性の動向を云々するってのは、非常にリスキーでしかないのだよね。伝聞での話ではこの辺りが全部スルーされていたから分からなかったけど、こんな話だったのか...とちょいと唖然。


で、似たような話は本家サイトで全国学力・学習状況調査に関わる調査でも行っている。こちらは母体数が2けた違いで属性ごとの回答者数も多いので、統計的なぶれは無い。ただしこちらもあくまでも相関関係であり、因果関係を示すものでは無いのだよね。つまりゲームをすれば悪くなるってことを意味しない。カレーとラーメンとぎょうざと肉まんと酢豚と春巻きと杏仁豆腐を一度に食べてお腹を壊したからといって、カレーは胃腸に害を与えるとは言えないってのと同じ(それは単なる食べ過ぎ)。

やはり一次ソースをしっかりと当たってチェックしないといけないなあ、と。自戒も込めて。

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このページは、不破雷蔵が2017年7月16日 07:34に書いた記事です。

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