今の報道は「ジェフのお任せメニュー」

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先日の【「納得できない」のは語り手の話なのか、それともそれを「分かりやすく正しく」解説する責務を負うメディアなのか】に絡んだお話。アンプやスピーカーの立場にある報道がまともに機能していない、仕事をしていないってことなんだけど、それって結局のところ、小洒落たレストランで配膳係が勝手に気まぐれで、あるいは自分の意志で料理に手を加えているのと同じなんだよね。あのお客はかわいいから勝手にデザートをつけちゃえとか、あの客は気に食わないからタバスコをひと瓶加えてやれとか。


で、今のところは多の配膳係が居ないので横暴に任せるきりなんだけど、最近ではセルフサービスなりでシェフから直接受け取れるサービスが出てきて、そちらに注目が集まりつつある。でもセルフは面倒くさい、今まで使っていないので分からないって人は、いまだに配膳係を利用し続ける、と。今の報道は「セルフサービス式を使えない客に向けて商売するから別にいい。もっともっと勝手に判断してシェフの事などお構いなし」って姿勢なんだろうな。

「シェフのお任せ」はメニューとしてアリでも「配膳係のお任せ」はあってはならない。


「ソースは無し」ってのがシャレてるけどそんな感じ。

小洒落たレストランで「シェフのお任せ」があれば、そのシェフの腕を知っているからこそその店に来たのであり、あら嬉しいと期待に胸を膨らませるけど、「配膳係のお任せ」だと、「誰それ?」に終わる。しかもその配膳係はデタラメ上等な品質。

厳密に表現すれば今の報道は「ジェフのお任せ」。看板のぱっと見では「シェフのお任せ」だけど、小さく「゛」が入っている。で、シェフに直接聞くと「それ、うちの配膳係の名前だけど、そんなメニューは初めて聞いたぞ」となる。

ジェフのお任せ、かけそばともりそばはいかがですか、みたいな感じだな。

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このページは、不破雷蔵が2017年7月19日 07:39に書いた記事です。

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