インスタグラムの普及と「見た目が良い食品」と

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金魚が泳ぐゼリー、青いカレー。彩りや形など「見た目」にこだわった食べ物が増えている。狙うのは写真共有サイト「インスタグラム(インスタ)」などのユーザー。写真がアップされ、注目されれば大ヒットにつながるとあって、メーカーや小売りが販売に注力。ただ、写真を撮った後、食べられないまま捨てられてしまうケースもあるなど、見た目偏重の弊害も出ている。

Facebookでもツイッターでも、美味しそうな、ゴージャスな食品を写真に撮ってアップすると、評価をされ引用され多くの人の目に留まる。猫写真と同様に共感されやすいし、見た人も食べられる機会が得られそうというお得感もあるのだろう。料理のレシピとか生活の知恵とかちょっとしたお得情報が巡回されやすいのと同じ。しかも料理の写真なら、写真を撮る技術さえあれば、他に特段のスキルは要らない。まぁ、素晴らしい食品に出会えるか否かという運はあるけど。

特に写真アップによる共有がメインのインスタグラムでは、見た目が良い食品が受け入れられている、と。その実情はよく分かるし、話も色々と見聞きしている。欧米でも似たようなものだ。

で、他方問題として、写真の素材としてのみそれらの食品を考えており、買って写真を撮った後に捨ててしまうケースもあり、問題だ云々、見た目を重視した商品開発は問題ではないかとの「世間の声」があるとの話。

先日発表された総務省調査「情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査」によれば、日本のインスタグラムの利用状況は次の通り。 


男性...14% 女性...27% 

10代...31% 20代...45% 30代...30% 40代...16% 50代...12% 60代...1% 

若者中心のサービスとなっています。ネットサービスでは気軽な自己アピールに、オシャレで珍しい飲食品がよく用いられますが、共感しやすいのが要因でしょう。

他方記事にもある通り、一部では撮影素材としてのみ考える人もいますが、それはどのような商品にでもありうること(食べられない食品では無いのですから)。個々の利用者の倫理観の問題でしかなく、見栄えの良い商品を非難する理由にはなりません。


その記事で解説コメントとして挙げたのは上記の通り。先日発表された「情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査」に関わる記事でも挙げたけど、非常に若年層に偏った利用状況で、写真で見せ合いっこってのは納得できるのだよね。しかも女性の方が利用率は高い。

他方、食品を食べずに捨てるってのは、正直なところ写真を撮った人本人の倫理観によるところで、商品開発側には何の責も無い。元記事でも暗に「見た目を良くした商品だと捨てられるっぽいから悪だ」的な雰囲気もかもされているし、今後そのような論調も出てくるだろうけど、そういう斜め上の話には「お前は何を言ってるんだ」というツッコミをしてもいいと思うのだな。

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このページは、不破雷蔵が2017年8月12日 06:43に書いた記事です。

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