「これは地震雲ですか?」「この雲が出てたら地震が来ますね」みたいな投稿がいまだに荒木のところに来ることから,雲愛の普及が足りてないことを実感する今日この頃.地震と雲の関係性は科学的に証明されてないよ.雲は愛でよう.地震には備えよう.https://t.co/GbAxOvsSIg pic.twitter.com/q6yGLcbo1I
— 荒木健太郎 (@arakencloud) 2017年8月24日
研究しているサイトは結構あるので検索するともりもり出てくるから、知っている人も多いであろう「地震雲」。要はこんな感じの雲が出てきたら、地震の前触れだというもの。
動物の挙動や地面の動向が地震の前兆を表すってことは結構あって、関連性も指摘されているし、地震のうちの特定起因によるものはその連動性も否定できないかなって部分はあるのだけど、地震雲に関してはその辺りの話はあまりない。指摘されている通り、残念ながら(と一部では思うだろう)地震雲と地震の連動性は科学的に証明されていないのが実情。
で、この「地震雲」と地震の関係って、以前解説した生存(者)バイアスと同じ構造ではないかな、と。そう考えると道理は通る。要は「目立つ形をしているので記憶に残りやすい」ので「たまたま地震の時に目に留まると連動して記憶されやすい」だけの話ではないかと。地震雲を見ても地震が生じなかった時には、記憶から消えてしまう。それが繰り返されれば、そりゃ当然連動性を疑っても仕方がない。
つまり、ご飯を毎日食べているけど、ごくまれに翌日調子が悪い時があれば、ご飯を食べたら調子が悪くなると思うようなもの。あるいは「殺人事件の犯人のうちほぼ100%は過去にパンを食べたことがある」的な。
まぁ、科学的な立証がなされるまでは、確証性の高い連動性のあるものでない限り、ネタ話として見た方がよいのだろう。それと同時に、地震に関しては雲がどうとかいう以前に、常日頃から備えておくべきなのは言うまでも無し。
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