「消費税10%超求める声も」とかいうけれど、むしろ無くした方が良い

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経済界で、衆院選の争点となる消費税増税について注文が相次いでいる。財政健全化路線の堅持を求めた上で、消費税率については10%超への引き上げを求める声もある。

以前も言及したけど報道記事で「も」が出たら、それは少数意見であり、かつ記事提供側が猛烈にプッシュしたい内容なので、その部分は切り抜いて読み進めて問題ないという話の具体的な事例。同時に、先日触れた「情報のアップデートができない高齢者が社会の足を引っ張る」の好例が今の経団連などのような経済界の重鎮と呼ばれる人の声だったりする。

財政収支の黒字化の是非、さらには意味があるのか否かはともかくとして。消費税は元々「薄く広く」が大義名分であり、現在の8%ですら「薄く」の領域を超えています。


また10%への引き上げの際に「一般消費が冷え込む、痛手を受けるので軽減税率を」との話もありますが、これを導入してしまうと、単なる一般税と変わらなくなってしまいます。さらに軽減税率の話が出てくる時点で、「消費税の引き上げで財政が安定するから消費は拡大する」という大義名分との矛盾が出てしまいます。

その上、かつて消費税導入と共に物品税や通行税等が廃止されましたが、対象品目の高級贅沢品の需要が大幅に伸び、それが継続しているとの話は聞きません。ここは消費財への実質ウェイトが大きい消費税そのものを廃止し、かつての物品税などを復活させるべきでしょう。

ちなみに直間比率云々との話もありますが、物品税もまた間接税です。


という感じで400文字の制限内に色々詰めたけど、まだまだ書き足りなかったりする。基礎的財政収支の黒字化とか財政健全化云々のような、国のお金の勘定を家計のお財布事情と同じように勘案すると生じる、概念レベルでの間違いを、経済界の重鎮がドヤ顔して推し進めているのでは、こりゃ経済の活況化は難しいし、このような人たちが経済の、社会の足に重しをつけているのだなということが改めて分かる次第。


消費税に関しては何度か触れたけど、先日もこんな感じでざっくりとまとめている。薄く広くの大義名分はすでに吹き飛んでいるし、軽減税率を導入した時点で消費税の意義はゼロになる。一般税と同じ。ならばいっそのこと廃止して、物品税や通行税などを元に戻した方がいいんじゃないかというもの。

消費税は逆進性が強いので税率を上げればあげるほど一般消費者、低所得者の方が負担が大きくなる。直間比率云々という話もあるけど、物品税なども間接税であり、何の問題もない。税制の廃止など不可能だとの話もあるけど、ならば物品税などはどうして廃止にできたのだろうとか。物品税対象品目の需要が減退するとの話もあるけど、逆に物品税が無くなった時に対象品目が爆売れして、それがその後も継続しているとの話は特にない。高額商品はその価格そのものがステータスとなるので、価格自身が付加価値を見出すってのも以前説明した通り。海外が云々ってのも理由にならない。ならば主要言語を英語にして、主通貨を米ドルにする?

経済方面の専門家がこの辺りの話をしたことはほとんど無いのが不思議でならない。

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このページは、不破雷蔵が2017年9月30日 07:55に書いた記事です。

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