ほんの数年前の雇用市場の実情を忘れている、無かったことにする人がいる

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統計データをがちゃがちゃといじっていると、数字を通して雇用市場は改善の方向に歩んでいるよな、完全に全員ハッピーって状態には無理だけど、ハッピーな人が、少なくとも以前よりは幸せを感じている人が増えているよなあというのがよく分かる。

......のだけど。そうでないと騒ぎ立てる人もいる。また、高齢者の再雇用に関しても色々と無茶を言ってくる人が(当事者側を中心に)いたりする。店舗や病院で見ていても、加齢の問題を認識していないとあかんよなと再認識する場面は多々あるだけに、色々と覚え書き。

団塊世代が持てはやされている、再雇用されているってのは多分にこれ。後釜が居ないので仕方なくってのと、再雇用されないのなら暴れちゃうぞ的なところがあるから。貯蓄はどうしたのだろうかというツッコミもしたくなるのだけどね。ありときりぎりすの話で、暴れてありの家を壊そうとするきりぎりすのような。

徹夜云々はともかくとして、体力や判断力、反応力などすべての面において、加齢による弱体化は生じている。昔と比べれば穏やかかもしれないけど。体調が悪い時に通常の感覚で階段を登ろうとするとステップにまで足が及ばなくてコケてしまうってあるよね。それとまったく同じ現象がオールタイムで発生する。


で、団塊世代が後続を育ててないという話に「忙しかったから」という反論もあろうけど、当方が見聞き調べた限りではそんなことは無く。以前はどうだったんだよというツッコミと共に、以前も書いた記憶があるのだけど「成果主義の傾向が強まり、後続を育てるより自分自身で稼いだ方が評価が上がる」ようになったのも一因。つまり後々のことを考えず、自分本位でやった次第。

ゴーイングコンサーンという企業に関わる原則がある。これは継続企業の前提と訳されており、企業は永続して継続するという前提で事業展開をしなきゃいけないってこと。後続を育てない、自分優先ってのは要するに、先のことなど関係ない・自分優先ってこと......ああ、これ例の「種もみを俺に食わせろ」論に直結するな。


こういう話をすると必ず「世代間闘争を煽るな」「すべてがすべてそういうわけじゃない」とのご意見をいただくのだけど。世代における傾向と、その傾向による問題はどこの国でも生じているし、ゼロか1かで無くとも傾向的なものが生じているというのは否定のしようがない。「団塊世代」がもたらしたものに対する再評価が必要で、それこそが今の社会がかかえている問題の解決策の一つになるのだろうなあ、という気がする。

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このページは、不破雷蔵が2017年10月 6日 08:04に書いた記事です。

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