夫婦世帯の家計の口座はどう扱うのだろう

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昔の漫画やドラマだと、大体は稼ぎ頭の夫の口座を妻が管理していて、イコール家計全体の口座って描写が多分だった。世帯構成員が個人的な買い物をするためのに別途口座を作っておくってのはあまり無かったかと。子供専用の口座ならいざ知らず。あまり必要性が無かったってのが大きな理由。

でも最近では支払いの上でオンライン決済、カード決済が増えている。そのような場合、家族構成員それぞれの口座があった方が都合がよくなる。また、家族構成員でも個人個人のプライバシーの尊重をするという機運も高まっている。そうなると一般流動口座と別に貯蓄用の専用口座を設けるというのは、さらに機会が少なくなるような気がする。

一人暮らしなら、流動資金用(一般入金向けと、通常の支払い用)口座としてメインバンクの口座を作り、あとは貯蓄用の口座を別途作るってのも特に問題なくできる。けれど夫婦世帯となると、家族全体の口座......は仮に夫のメインバンクの口座で代替させるとしても。世帯構成員個人のプライベートの購入用の引出指定口座を作って、さらに貯蓄用口座を作るという手間までかけて、わざわざ意図的に貯蓄をするだろうか。メインバンクへのプール資金を貯蓄と兼ねているケースが多々あるのではないかな、と。

こんな事を言い出したのは、例の「貯蓄ゼロの人が増えている」「金融資産を持つ人が減っている」という話から。証券口座をわざわざ作って金融資産を構築するのならともかく、銀行や郵便局に積み立てる形の貯蓄の場合、普段使っている流動資金用の口座と別に作るまでのものではないと考えられているのも一因じゃないかなあ、という気がする。

要は、過去においては貯蓄として振り込む別口座も流動資金用と包括しちゃってるので、貯蓄しているという発想には至っていない、と。お金の出し入れの仕組みが大きく変わってしまっているし、取り扱う人の考え方も変化しているので、昔と同じように単純に「金融資産はありますか、あるのならいくらぐらいですか」と聞いても、実情とは齟齬が生じてしまっているのではないかなあ、と。これってエンゲル係数と同じような問題でもあるのだよね。

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このページは、不破雷蔵が2017年10月27日 07:26に書いた記事です。

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