アップルストアのMacBookのディスプレイ角度は76度で全世界共通。
— Yasuhiro Sasaki (@yasuhirosasaki) 2017年10月26日
ストア店員が専用アプリで開店前に角度を合わせている。
あえて鋭角にしディスプレイが見づらくすると、消費者自らディスプレイを触って角度を調整。「触る」行為が製品との心理的距離を縮め、購入ハードルを下げている。
この話は一次ソースというかアップル社のマニュアルの接客マニュアルの類としては見つからず、色々とたどると海外の記事、Forbesの解説辺りに行き着いた次第。まぁ、実際そうだよねというのもいくつかあるし、内部規約的なものとして存在するのだろう。2015年までは70度だったのが、76度に変更されたってのもある。
恐らくは色々と社内で実証実験をしたりA/Bテストを繰り返し、常に最適化を模索し、その一つが70度であり76度への変更だったのだろうな、と(身近な例ではアマゾンの価格表示をはじめとした各種表示の文字の大きさや色合い。こまめに変更して反応を見ている)。
で、角度の微妙な違いはともかく、角度をつけてディスプレイを見難くすることで、来店者が手にとっていじってみたくなるように誘導しているってのにはなるほど感。電気店などでよく「お手に取ってお確かめください」という案内が流れているけど、そういう話をせず、間接的にそれと同じ効果が得られるようにしているわけだ。そして手に取る、触るってのは親近感、距離の上での身近さを覚えさせるのには違いない。車だって遠くから眺めるよりも近寄ってドアを開けたり、乗ってみた方が、身近な存在に思えてくるよね。
ただこれって、MacBookとかのノートパソコンのような、一部の商品に限られる。すべての商品が同じような角度をつければよいってわけじゃない。それぞれの商品の特性に合わせて、気になる、ちょいと状況を変更させてよりよく見るために触らなければと思わせる方法論を考える必要があるのだろうな。
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