下請けでは一度値を下げると絶対上げさせない、良くある話

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先日の人材不足話とか、以前言及した「最初だから、お付き合いはじめということで、今回は特別ボランティアみたいなものとしてというそれっぽい理由をつけて単価を値切ってアプローチしてくる界隈は、その後条件を引き上げた上で依頼をしてくることは滅多にないし、依頼があっても最初のチープな単価のままで交渉してくる」というのと連なるお話。

結局人材不足の少なからずってのは、人的コストを引き上げるのを嫌がった結果ではある。短期的なお話では無く、中長期的な意味で。これは結局のところ、投資概念が欠けているってことでもある。種は蒔かなきゃ生えてこない。人材も呼び寄せる環境を整備しないとダメ。池に水も張らずに魚がやってこない、水草も生えないとうなっているようなもの。昔なら勝手に雨水がたまって、近所の人が魚を放流してくれたけど、周辺環境が変わってそういう事が生じなくなったら、本来の手立てである「水を入れるか川を誘導する」「魚が住みやすい環境を作る」「魚を調達して放流する」をしなきゃ。

で、そのようなやり取りにはコストがかかる。利益を圧縮したり、売上を伸ばすために商品の価格を上げる必要がある。指摘されているのはこの点「値上げなんて絶許」という元受け顧客がいる可能性もある。例えば人材派遣業者。派遣先でコストの引き上げを渋るとなると、業者側も募集の際の提示賃金を上げることが難しくなる。そんなのぶっちぎればよいのだけどね。


で、話を戻して。一度提示した価格を引き上げることがない理由の一つ。上記で挙げたように、人件費も単価も、商品を作り出していく時のコストになる。そして同じ商品を生み出すのならばコストが低ければ低いほど、利益は大きなものとなる。つまり人件費や単価を引き上げるってのは利益を縮小することに直結し、それは企業にとってはマイナスになるので、該当の担当にも営業成績の上ではマイナスになる。「依頼している業務の単価を引き上げました。褒めてください」とか報告したら大目玉食らうかもしれない。

要は数字として表れにくいものは評価が難しいってこと。低コスト化、人件費の削減はすぐに利益の増加という形で数字になるので、評価もされやすい。トラブルリスクが増加したり、品質が悪化したり、下請けが契約を打ち切ってきたり、人材が集まらなくなったりしても、すぐに劇的な数字となって現れることはない。遅効性の、少しずつ広まる毒みたいなものだ。原因不明の病症で体調不良とかね。

環境変化の影響もあるけど、昨今の人材不足云々ってのは、この「遅効性の毒」の影響だと考えると、理解もできるというものだ。

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東北大震災の被災地で工場が壊滅した会社経営者をTV(NHK特集)で観た。

「今の希望は?」
と言うNHKの偏差値が低そうな問いかけに、この会社経営者が一言
「外国人研修生がほしい」
と……

被災されたのは確かに災難、想像できないぐらいとてつもなく大変なんだろうとは思うけど、会社を立て直す第一歩が、国から支援を得てまともな給与も払わずにやり過ごすことができる奴隷制度に縋るのか?と疑問に思った

そもそも大震災がなくても「付加価値の低い、ろくすっぽ儲からない低賃金ありきで成立していた、ダメな企業経営をしていた人間なのか?コイツは?」と思った。

「日本で働きたい」と思う、親日な人間を使い潰して、反日に変換するような悪辣な雇用を推進しているのが、外国人研修制度と言う側面は、新聞・TVではほとんどお目にかかれないが、ネット上では多く見かける

この記事も全くそれと同じかと……
「足元を見た契約ありき」というのがデフォになってしまった、日本の雇用実態には吐き気がします

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このページは、不破雷蔵が2017年11月18日 08:01に書いた記事です。

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