低賃金で雇えなくなったから、これまでの賃金で働けるような人を海外からと考える愚策

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人手不足の解消に向け、より多くの外国人を雇用したいところだが、現在、就労が認められる在留資格の付与には様々な条件が課されている。そこで同会議所は、受け入れの条件を緩和するよう求めているのだ。

先日も言及した雇用市場の変化に伴うお話。労働需給の力関係が逆転して、これまでの奴隷的扱いができなくなって人件費を抑えていたところがうまく回らなくなったので、これまでの体制を維持できるように海外から低賃金で働ける人を集めたいな~でも今の規則だと難しいので緩和してほしいな~という話。なんだそりゃ。

これもまた別件で触れているけど、バブル期に経済難民的な人たちがあちこちからやってきた情景が脳内に刻まれていて、今でも通用すると思っているのだろうか。文化も民族意識も異なる人を「安値で働く」という考えだけで取り入れるのは、ロボット扱いをしているようで失礼ですらある。

実のところ似たような構造は、欧州ならば昨今来すぎて問題視されている移民・難民や、米国における不法入国者で生じている。どこも「安値で働く人間」がほしいという次第。しかしそれで生じる社会的コストを考えると、それが正しいのか否かは大いに考える必要が生じてしまう。そのコストを国内向けに投資すればいいまでの話だけど、投資には時間がかかるし成果が出るか否かもわからない。だったら手っ取り早く成果が出るように見える、奴隷を引き連れてきた方がいいじゃんということになる。そろばん勘定は合う。


ただこれって勝ち逃げというか投機的な考えでしかないんだよね。後の事は知ったこっちゃないというもの。中長期的なことを考える能力があるのなら、ザッケンナゴラァでオシマイになるのだけど......そういう考え方ができないってのは、やはり脳内ロジックが前世紀のままなんだろうな。

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このページは、不破雷蔵が2017年11月23日 06:55に書いた記事です。

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