「金融資産を持つ世帯が減っている、今の政権が悪い」の謎

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少し前にちょいとばかり話題に上った、知るぽるとの金融に関する定点観測的調査の最新版の速報における「金融資産を持つ世帯」の話。数字が過去最低になったことから、今の政権が悪い云々という話につながったけど、先日ようやく詳細版が出たのであらためて精査。まぁ、結論としては上っ面だけを見てお騒ぎのネタに使っていたのだなあ、と。

金融資産周りの話は以前から色々と話があったので、先日の【郵便貯金の金利推移をグラフ化してみる(最新)】にもある通り裏付けを取った上で、貯蓄とか預貯金とか蓄財とか金融資産の概念、受け止められ方が大きく変化しており、その中での「金融資産」と認識されているものも変化している。

ちなみに直近分では二人以上世帯では確かに過去最低だけど、単身世帯では前年比でプラス。単純な数字比較の上でも半ば以上お騒ぎはフェイクニュースだったわけだ。


試しにちょいと投票を設定してみたところ、設問がちょいとアレだったのもあるけど、貯蓄の概念において日常の出し入れ部分と貯蓄としてホールドしておく部分の概念自身が曖昧になっている人も多い。口座は単独で**万円分は貯蓄で、それ以外は出し入れ用という人も結構いるけど、明確な仕切り分けはちゃんとできているのかなあとか。

そもそも口座を別にしても金利で差がつくってのは事実上ないに等しい。手をつけずに入れるだけの口座として使うのなら、貯金箱とどこが違うのという事になりかねない。この観点でも、貯蓄率が減少しているとか、金融資産保有世帯が減っているとかいう話の一因は説明できそうだ。

仮に金利が上昇するようなことになれば、また貯蓄率やら金融資産保有率も上がってくるのだろうな。

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このページは、不破雷蔵が2017年12月14日 07:45に書いた記事です。

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