母子世帯・父子世帯のお財布事情

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厚生労働省は15日、母子家庭の世帯収入などに関する全国調査の結果を公表した。2015年の母子家庭の平均年収は348万円で、子どもがいる世帯の平均年収約707万円の49.2%にとどまった。

一次資料は厚労省 平成28年度全国ひとり親世帯等調査結果報告   mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000188147.html から取得可能。


母子・父子世帯の平均年収は次の通り。自身の就労年収に加え、生活保護法、児童扶養手当等の社会保障給付金、別れた配偶者からの養育費、親からの仕送りなどを加えた全ての収入の額です。

母子世帯...348万円(243万円/200万円)
父子世帯...573万円(420万円/398万円)
()内は母父自身の年収/母父自身の就労年収

児童のいる世帯の年収を100とした時の母子・父子世帯の比率は次の通り。

母子世帯...49.2(44.2)
父子世帯...81.0(69.1)
()内は2010年調査時。

なお母子世帯では母子のみは61.2%、祖父母と同居は28.5%。父子世帯で父子のみは39.4%、祖父母と同居は50.3%。


母子世帯や父子世帯、それに加えて両親がおらずに祖父母などが育てている世帯のお財布事情の実態調査。ヤフーにも関連記事が掲載されたのだけど、記事が抜粋レベルのものでそれだけを頼りに色々と訳の分からない、心無いコメントが相次いでいるので、文字数の限りで一次資料と各種データを掲載......したけど読んでないよな、これ、的な。

死別が減って離婚が増えているってのは、寿命が延びたのと男女関係の社会通念の変化もあるのかなあ、と。


片方の親しかいないのだから収入が物理的に半減する、母親のみの場合は余計に減るってのは容易に理解できるけど、それに加えて育児などのコストは上乗せされるのだよね。保護者が就労している時はどうするのか、という問題があるからさ。祖父母が肩親代わりに育児家事をしてくれればまだ楽なのではあるけど。


生活保護受給は1割前後。一般世帯よりは多いけど、想像と比べると意外に少ない。母子父子世帯では他にも各種社会支援があるのだけど、知らない人も多いはず。役所なり専門家に問い合わせをすれば、受けられ得る支援を色々と紹介してくれるので、出来る限り利用するといいと思うのだな。税金を払っているのだから、その利益は十分に享受するべきではある。

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このページは、不破雷蔵が2017年12月16日 07:02に書いた記事です。

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