漫画海賊サイトを追い詰めた松文館の執念 損害賠償金は作家へ分配 「やる価値は十分にあった」 (1/3) - ねとらぼ https://t.co/Js3mKKUn3s @itm_nlabさんから
— 不破雷蔵 (@Fuwarin) 2017年12月23日
違法アップロードサイトを突き詰めて示談の条件とは...じゃなくて示談を成立させたよもやま話。そのプロセスなどは本文を参照してもらうとして。気になったのは「正規のダウンロード印税より(海賊サイトから得た)その分配金の方が高額だった」という話。印象としては「実本を購入する人よりもダウンロードして読む人の方が多かったのか」ということなんだけど......。
一歩引いて読み直すと、色々と考えさせられる話ではある。
正規の印税額より賠償の分配金のが大きくなる理由は、有償購入数より、無料ダウンロード数のほうが圧倒的に多くなるからですよね。日本の民事損害は懲罰的賠償ではないけど、単純に「無料でダウンロードされた数×定価」が損害額として計算されたら、それだけでもすさまじい額になることは予想できる。
— 鷹野凌 / NovelJam 2018年2月10日から12日に開催 (@ryou_takano) 2017年12月23日
実のところ「無料で落とした人が有料だったら購入していたか」と考えると、そのまま乗じるのは無理がある気もするのですよね、機会損失という理由があるにせよ。まぁ、「本を盗んで無料で配った場合、盗まれた分だけ賠償しろ」を意味すると考えれば道理は通りますが。https://t.co/ceEfn8yoUH
— 不破雷蔵 (@Fuwarin) 2017年12月23日
違法DLまわりの賠償金話は、それこそコピーソフトの時代から色々と考えるところがありまして(°ω°) まぁ、請求する側は素直にDL数×定価で請求する正当性があるので、そうするのが一番でしょう。それが現実的な計算式であるかはともかくとして。
— 不破雷蔵 (@Fuwarin) 2017年12月23日
レコード業界がそういう計算で算出した「損害額」を元にロビー活動して法改正をねじ込んだ過去もありますしねぇ......
— 鷹野凌 / NovelJam 2018年2月10日から12日に開催 (@ryou_takano) 2017年12月23日
ツイートで大体語っているけど、賠償金は多分に「ダウンロード数×実本の定価」で算出されたものだろう。けれど、仮に無料かそれに等しい対価でダウンロードして読んでいた人が、その手段が無くて実本を定価で買うしか選択肢が無かった場合、その実本を買うという選択をしただろうか。そう考えると、「ダウンロード数×実本の定価」をそのまま機会損失の賠償額として提示するのは、やや無理があるかもしれない。
他方、「実本を盗んで無料で配ったという犯罪が生じて犯人が捕まったら、少なくとも盗んだ本の実額面は賠償しろ」という話は正論ではある。その場合、無料で無くてもその本を手にしたか否かということは関係が無くなるから。この辺り、物理的媒体とコピーが容易なデジタル媒体との違いが出ていて、ややこしい話ではある。
何らかの形で無作為抽出型のアンケートを取り、従来対価が存在するコンテンツを無料で取得できるとした場合、それを取得するか、そして無料で取得できなかった場合それを対価を支払って買うかというケースでのデータを取り、その係数を用いるべきなのかもしれない。これの逆のパターンが、最初は無料で公開して、後で無料公開分をクローズして有料配布するというものかな。ウェブ漫画ではよくあるケース。
まぁ、請求する側、つまり被害者側としては、計算も簡単だし懲罰的な意味合いも含め、単純に「ダウンロード数×実本の定価」とするのが一番簡単なのだろうなあ、と。そのようにしておけば、サイト運営側は広告収入を得るために流行らせれば流行らせるほど、リスクも大きくなるので歯止めにはなるし。
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