「エビデンス?ねーよそんなもん」では分かりにくい実情

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昨年末に大いに話題となり、遅ればせながらの2017年流行語大賞受賞確実となったバズワード、朝日新聞の某記者にかかわる記事発信の「エビデンス?ねーよそんなもん」。当人はもちろん、所属する新聞の実情を明確に表した言葉ではあるのだけど、同時に「エビデンスって何だろう」的なイメージで、そこで止まってしまう人もいるのは否めない。エビデンス? 例の日経新聞での三国志の広告でも載っていた気がするけど、エビのダンス? ぐらいな印象。

で、エビデンスってのは「evidence」のことで、日本語としては「証拠・根拠、証言、形跡」という意味。まぁ、遠山の金さんが桜吹雪を見せて「自分がその場にいた証人だ」とアピールするようなもの。「このエビデンスが目に入らぬか」的な......ってやはりしまらないな、これは。

となれば指摘されている通り、「根拠が無い」「証拠が無い」という方が分かりやすい。しかも間違っていない。ワードとしてのインパクトは無いけれど、文全体としての重要性はダイレクトに伝わってくる。証拠が無いのに人を責で追及する。戦前の特高警察のようなものだ。あるいはポルポトとか。


最初の「エビデンス?ねーよそんなもん」なら「証拠?ねーよそんなもん」となる。「エビデンスが無い」を先の遠山の金さんで例えるなら、桜吹雪の無い上半身を見せて「俺はその現場には居なかったし証拠は無いけどお前らがやった」とドヤ顔するようなもの。そりゃ単なる露出狂の変な人だ。

まぁ、エビデンスってのも一度覚えてしまえばそれでOKなんだけど、不特定多数の人に認識させるのには、「エビデンス?ねーよそんなもん」と語られた言葉そのものを伝えるよりは、曰く「「証拠?ねーよそんなもん」と言ってるのと同じ」とした方がよいのだろうな、と。

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このページは、不破雷蔵が2018年1月 2日 07:12に書いた記事です。

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