現状の理解ができない人と時代不適応症候群

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以前にも何度か取り上げた、社会環境や情報のアップデートができない人達とか、社会の変化が加速度的なものになったのと同時に人が長生きするようになったので、高齢層が時代についていけずに逆切れしたり現状を否定するような状況。結局、このような人たちが力を持つことで社会全体が足を引っ張られ、集団としての力が衰えてしまうという話。昨今の問題の少なからずは、これに連なるところがある。

無論、その年齢階層の人がすべてそういうわけじゃない。その年齢の人を押しなべてツッコミ対象としているわけじゃない。ただ、その階層の人たちの人数が多く、さらに高齢化するに従い確率論的にアレな状態にシフトしてしまう人達が増えるわけだから、声が大きくなるのも道理ではある。問題視されている人達の少なからずは、昔ならばすでに黄泉に行かれていたはずだ。

今件指摘されているお話に限っても、仕事の圧縮度は昔と今とで大いに異なる。にも関わらず、就業時間だけで比較されても困りますよ、というもの。「サラリーマンは気楽な稼業と来たもんだ」というフレーズは極端な例かもしれないけど、その歌が流行った時代と今との就業を、同一濃度で考えてもらっては困るわけだ。


で、今件の直接のトリガーとなった、某著名脚本家の老が、もといロートル的な発言。恐らくは昔から、このぐらいの年齢になった人なら同じような考えを持つ人もいたのだろう。けれど現在は昔における同年齢が感じる時代のギャップとは大きくかけ離れているし、しかも肩書を持ち影響力がある人がそういう立場になる可能性も増えている。さらにメディア側がそういう意見を持ち上げて肯定し、拡散するという悪手法を積極的に使うという困った状況でもある。理不尽、戯言など放置しておけばよい。それがたとえ、肩書がある、有名な人の言であったとしても。問題なのはその内容なのだから。

指摘されている通り、昔がこうだったから今もこうであるべきだ、自分がそうだったからお前らもそうであるべきだというのは、単なる時代錯誤の押し付けでしかない。年を取った、経験を持つ人が敬う存在となる、参考にされるべきなのは、それが現状に通用する正しい、ためになる情報だからに他ならない。某ガンダムのテム・レイが酸素欠乏症にかかった後に作った回路のお話のようなものだ。

ホント、こういう話は積極的にダメ出しをして、悪い見本としておきたいところ。年を取るにしても、敬老としての存在となりたいものではある。それこそが正しいシニアとしての姿なのだから。

......まぁ、正直なところ、中身が子供で肩書とか力は大人のままってパターンとして老化したんだろうな、こういう人達は。子供のワガママとさほど変わりないもの。

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このページは、不破雷蔵が2018年1月 6日 07:56に書いた記事です。

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