専門家と活動家のさかいめ

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震災以降特に社会学界隈で目立つようになった話ではあるけど。政治活動、政治運動を行う活動家としての立場と、社会学者としての立場をごちゃまぜにしているというか、ミックス状態の人が目に留まるようになった。まぁ、そういう人達が情報発信を高頻度でしているからなのかもしれないけど。あるいは社会学者との自称だけなのかもしれないけど。

指摘されている通り、学者、専門家としての領域と、政治活動家としての領域の区別をつけずに行動している...厳密には学者の立ち位置と権限で、政治活動をしているケースが多々見受けられる。まさに学者の権威を振り回す活動家。これでは学者、専門家としての属性全体の信ぴょう性、権威自身が傷ついてしまう。

そして他の社会学者が「活動家と社会学者のミックス状態」な人達を否定せず野放しにしているので、社会学全体がいかがわしいものと認識されるのが昨今ではある。ジャーナリストやマスコミと活動家も似たような関係だよなぁ、と。より一層融合が進み、ジャーナリストといえば活動家と思え的なのが現状。

無論個人の心境、考え、思惑として、政治的な思想を持ち、プライベートな領域で政治活動を成すのは何の問題も無い。それに関して仕事上の話と私事の話をごちゃまぜにしたらいけないよ、というだけの話。公私混同はダメだよというのはどこの世界でも原則レベルの話ではあるのだけど......

無論、私事の知識や知恵や経験が、仕事の上で役立つのであれば、領域を侵犯しない限りにおいて流用したり利用するのはアリ。医術の経験を持つ人が漫画でもその知識を活かして話に反映させるとか。

...ああ、そうか。活動家の活動と一体化した社会学者とか、活動家状態なジャーナリストって、考え方の一つとして「社会学者やジャーナリストという権威肩書大義名分を悪用する活動家。メインは活動家で肩書はツールに過ぎない」ってのがあったのだけど、もう一つの可能性として「心底自分が考えている方向性に関わる活動は素晴らしくて正しくて絶対正義であると断じているので、それを社会学者やジャーナリストの領域で流用、利用するのは何の問題も無い。非常に良い事だ」と思っているってのがあるな。

まさに、新興宗教に取りつかれた人が、世間一般の常識を吹き飛ばして布教しようとするのとパターンは同じだ。つまり、罪悪感、自分が悪い事をしているとの認識は全くない。しかし、となれば、非常にやっかいな話ではある。罪の意識の無い罪人ほど怖いものはないからね。狂信者に等しいのだから。

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このページは、不破雷蔵が2018年1月11日 07:53に書いた記事です。

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