広告ベースのウェブと月額課金の雑誌読み放題、どちらも結局は、「買うほどじゃないけど読みたい」=下世話系コンテンツの収益拡大だった、というのはすでに明白。これは、無料・広告モデルのテレビ放送においてワイドショーとリアリティショーが勝ったのと同じ構図と言える。
— Munechika Nishida (@mnishi41) 2018年1月21日
いや、本当に、雑誌読み放題って、スタートした時から、書店売りではどんどん弱くなる「男性週刊誌」が勝ちっぱなしの歴史なんですよ......
— Munechika Nishida (@mnishi41) 2018年1月21日
ウェブ漫画や雑誌のビジネスモデルの一つとして確立しつつある、読み放題式の課金システム。また、不法な無料漫画のアップロードサイトとか、無料で読ませて単行本にする方式とか。その辺りのビジネスってのは多分に、「買うほどじゃないけど読みたい」層をメインターゲットにしており、その層ってのは芸能、エンタメ系の下世話的なお話が多いということ。これには納得感。芸能やエンタメ系の情報は無くても生きては行けるけど、あった方がいいよなあ、的な感はある。だからこそテレビやラジオのながら行動の友となりやすいし、特定情報をお金をぼーんと払って読むってのはあまり好かれない。ぶっちゃけると環境音楽みたいなものだ。無ければ別のがあるから別にいいよ、と。
で、正直なところ、この類のコンテンツを好む層ってのは、そのコンテンツへの忠誠心(ロイヤリティ)は高く無い。だから無料のサービスを提供すればわっと集客はできるけど、有料化したらすっと引いてしまう。無料で配られたら行列を成して一時間でも二時間でも待って食べるけど、通常販売価格だったらそれを買うかな? と聞かれて買う人はどれほどいるのか。
中にはグレーゾーン的な領域の忠誠心を持つ人が居て、無料で取得することにより忠誠心が高まり、あるいはさらに良い点を見出して対価を支払いたいと思うようになる人もいるだろう。でもそのようなパターンは、正直なところ芸能、エンタメ系のジャンルではあまりない。趣味、娯楽の中でも「どれでもいいや」的なレベルで済むようなもの。漫画雑誌なら自分が大好きな作家の連載以外の、「載ってるからついでに読もうか」という区切りの作品。
音楽の聴き放題サービスとかも、結局はそのような考え方であり、だからこそそこに納められると「ワゴンセールスの一品」と認識されてしまいかねないから、嫌う人もいるのだろうなあ、と。
まぁ、見方を変えればジャンルレベルでそのようなコンテンツばかりならば仕方が無いけど、そうでないジャンルで読み放題、聞き放題を容認するってのは「個別対価を支払うほどの価値は無い」と自認しているってことになるのかもなあ、と思うと色々と複雑な気分になったりする。
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