アカデミックライティングを教えている同僚のDaniel Marszalecによると、推敲する際にはフォントを変えて紙に印刷したものを読み返すとおかしな点に気が付きやすくなるらしい。フォントを変えろというアドバイスは新しいので、いまから試してみる。
— 山口慎太郎 (@sy_mc) 2018年1月24日
以前にも触れた記憶はあるのだけど、ワープロソフトなどで打ち込んだ文章のチェックをする時には、時間をある程度開けた方がよいとか、紙に出力した方がよいというテクニックがある。確か科学的にも他媒体で見ると脳内の勝手に補完する機能が働き難くなるとかいうのがあったのかな。目線の動きも変わってくるし。要は慣れちゃうと多少のおかしなところは勝手に正しいものに脳内で書き換えてしまうので、チェックが意味を成さなくなってしまうのだな。
で、紙に出力するだけでなく、フォントを変えた方がよいとの話。なるほど、文字としての認識は出来つつも、フォントを変えることで平常運転的なノリで読まなくなるからなのか。
「同じ内容のものでも、読みにくいフォントにすると注意深く慎重に読むようになり、うっかりミス等が減る」という研究結果が出てるので、読み慣れていないフォントに変えるのがポイントだと思われます。
— Podoron (@podoron) 2018年1月24日
なぜそうなるのか、背景の認知メカニズムの論文を抄訳したので良ければ。https://t.co/YbPw9avVGy
研究を読んでると、偶に耳にする「授業などで、スライドやプリント等を多用し"分かりやすさ"に気を使うと学生からの評判は良いが、学生の内容の理解度はむしろ下がってる」といった話もこの認知バイアスが影響しているのかなとも。プリントなどのフォント等も注意が必要ですねhttps://t.co/jM8sh6LYBc
— Podoron (@podoron) 2018年1月24日
で、ツイート内で説明されているけど、フォントを変えると注意深く慎重に読むようになるから、ケアレスミスが減るとのこと。なるほど、それは確かに。で、それも学術的に説明されているのだそうな。処理流暢性とか初めて聞いたよ、的な。
まぁ、慣れることで効率化、スピードアップができるのは事実だけど、それと共に失われてしまうものもある。そこに注意が必要だし、場合によってはわざと慣れていない環境を用意するのも一つの手だよ、ということなのだな。
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