ネガティブな言葉は力があるけど、その力ゆえに普段は使われない。けど......

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ネガティブな言葉にはパワーがある。生物の生存本能に影響するってのもあるけど、マイナスの意識の方が容易に方向性を定めやすいし力も強いものとなる。だからこそ、それを武器にして振りかざす時には、大きな攻撃力を持つようになる......けど同時にそれを握りしめる柄の部分にもまた鋭いとげが出てくるようになる。当然自分も傷つく。

さらに、その高い攻撃力で攻撃をすると、相手は大きなダメージを受けるので、相手との今後の関係が色々と危ういものとなる。それを考えると、怒りたいけど怒れない、やんわりとした言葉にしたり、黙ったりしてしまう。

ところが匿名の場合、そのような今後に関する気遣いは必要が無いから、平気で臨界点を突破した突進力を見せてくる。まぁ、「これは相手のためだから、相手によかれと思ってやってるんだ」という開き直りをして突っ込んでくる場合もあるけど(宗教の勧誘では良くある話)。


で、指摘されている話とか例を読み返すと、確かにネガティブな言葉で殴って一撃離脱するような、しかもその後にその人との関係を気にしなくてもよいような状況ならば、匿名でぼかすかとネガティブな言葉を使いやすいってのも理解はできる。RPGならば後々まで深い関係になるわけでもない、エンカウントしたモンスターには倒すまで殴りまくりができるけど、一緒に冒険を続けているキャラクタが何らかのトラブルで一時的に敵同士になったり、さらにはパーティー内に居る状態で刃を向けねばならなくなったとき、思う存分叩けるだろうかというもの(信頼度的なパラメータが下がるとかいうゲーム的な危険性も併せ)。

ネットで意思疎通がしやすくなったという事は、逆に言うと普段あまり関係の無い相手にも意思疎通ができることを意味する。自分とつながりが無い人に対してなら、思う存分ネガティブな言葉をぶつけられるよね、的な。その人が仮に隣に住んでいたら、それを互いに知っていたら、そういうことは出来ないよね。

ただ、例えばヤフー記事のコメントを見ていると、FacebookやらYahoo!IDとのつながりがあるにも関わらず、何の支障も無くネガティブな言葉を嵐のように浴びせる界隈が少なからずいる。あれってよくある、テレビへの愚痴と同じ感覚でやっているのだろうし、何か問題があったら自分に責が及ぶとの認識も無いのだろうなぁ、と。習っていないから知らないよ、常識で考えることもしてないよ、というところなのだろう。

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このページは、不破雷蔵が2018年1月30日 07:09に書いた記事です。

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