ファクトチェックへのファクトチェックの必要性

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元々ファクトチェックという言葉は昔からあったのだけど、現在使われているような意味合いを持ち、広まり始めたのは、米大統領選挙での選挙戦からのお話。報道サイドではネットで広げられている偽の、特に政治方面でのニュースと限定しているけれど、実質的には似たような話は多分に報道サイド自身が行っており、それを誤魔化すために「あいつはダウトだフェイクニュースだ、俺たちが真偽を精査してやる」というお騒ぎをしているのが構図に他ならない。

ネットで広まったフェイクニュースは確かに多数あるけど、そんなのは昔からの話でしかなく、しかも影響力は限定的だというのは調査機関の調査結果でも出ている。まぁ、罪を犯した人が自分に嫌疑が向けられないように、別の方向を指して「あいつが犯人だ」と騒ぎ立てるのと同じ構図。テレビドラマの事件モノと同じ展開。そしてむしろそういう話をすると、「報道の影響力って、それらのネット上のフェイクニュースより小さいの?」というツッコミを受けかねないのだけど。

で、そのような図式は日本でも見られるわけだけど、昨今ではよく目に留まるのが、朝日新聞のもの。他メディア、他新聞でもファクトチェックの言い回しは使われているけど、大手新聞では朝日新聞が定番コーナーとして設置して自称ファクトチェックを行っている。けれど実態としては「ファクトチェック」と言う名の新しい棍棒を手に入れ、自分の好む方面にのみ、いつもと同じような論法を用いている。そこに「ファクトチェック」というラベルを張り付けるだけで、すべてが正しいかのような魔法をかけたという感じ。


日本国内でもファクトチェックの機構的なものがあるようだけど、実質的には同じような状態なので信ぴょう性は皆無に等しい。自浄機能に期待するとしたら......まぁ、ファクトチェックの記事に対し、他の報道界隈がファクトチェックをしたらどうだろうかというのは、あながち間違ってはいない。何しろ「ファクトチェック」と冠すればすべてが正当で絶対真実のように誤認してしまうけど、それを保証するものは無く、裏付けるものも何もない。法的根拠も資格も何もない。

まぁ、それを言ってしまえば、テレビやラジオはともかくとして、新聞には「新聞」、ましてや「報道」を名乗る法的裏付けそのものが何もないのだけどね。

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このページは、不破雷蔵が2018年2月 4日 07:59に書いた記事です。

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