賃上げをする企業が増えているよという話

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帝国データバンクが16日発表した2018年度の賃金動向に関する企業の意識調査によると、正社員の賃金改善を見込むと回答した企業は56.5%(前年度調査は51.2%)に上った。業績改善や人手不足を背景に、06年1月の調査開始以来最高となった。

景況感の回復と人材不足の解消のために賃上げ傾向が高まり、過去最高になったよという話。これ自身は良い話ではあるのだけど、コメントを見るに「自分は賃上げされていない」「1円でも上げたら賃上げだから騙されるな」「良い企業だけを対象にした調査だろう」という、テレビに向かっての愚痴レベルの話がもりもりと。独り言のように他人に向けて語るというのは本当なんだな、という感が。

自分が云々ってのは意味が無い。統計的なお話であり、今件はさらに過去との比較だから。「要は自分が気に食わなければ社会全体を否定するのね」と突っ込まざるを得ない。1円でも賃上げ云々ってのは、不可能ではないけどそれなら過去も似たようなものだから過去と比較した上で良い状態ってのはどうなるんだろうとか、人手不足懸念からの賃上げなのにそんな従業員の怒りを買うようなことをして何の意味があるのか。よい企業だけってのは調査そのものが多方面に向けたもので、例えば一部上場企業だけでは無いので、空振り三振なご意見。

また、社会保険料云々、可処分所得云々というのもあるけど、これは企業の問題では無く社会構造、高齢化問題によるもの。文句は企業では無く、高齢者にということになる。


で、詳細な一次データはこちら。継続調査なので過去との比較ができるのはありがたい。景気が良くなると企業の稼働が高まり人手が足りなくなるから、労働市場の時給関係が従業員側有利になる。すると給与が上がるという構造。

全員が押しなべて賃金アップというわけでは無いのだから、当然該当しない人もいるだろう。ただ、だからといって全体的な統計を否定する意義は無い。たまたまかもしれないし、その環境が該当しなかったのかもしれないし、自分自身の問題かもしれない。くじに外れて社会が悪いとやさぐれても、何の問題にもなりはしないのだから。愚痴るのは構わないし気持ちはわかるのだけどね。

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このページは、不破雷蔵が2018年2月17日 06:54に書いた記事です。

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