電子コミックスの売り上げ、紙コミックスを初めて上回る - ITmedia ビジネスオンライン https://t.co/6RLWLm1r3b ちょっと細かい値。
— 不破雷蔵 (@Fuwarin) 2018年2月26日
出版月報 2018年 2月号 https://t.co/hqNzFON49G
— 不破雷蔵 (@Fuwarin) 2018年2月26日
特集「紙&電子コミック市場2017」
紙+電子で前年比2.8%減の4,330億円
紙のコミックスは14.4%の大幅減
電子コミックス1,711億円で紙のコミックスを上回る pic.twitter.com/LHMYJvKl3Y
先日発表された出版科学研究所の出版月報2018年2月号の内容からと思われる話。恐らく紙レベルのプレスリリースではウェブ以上の内容が周知されて、各メディアはそれを基に記事にしたのだろうなあ、というもの。統計を取る場所によって誤差は色々と出てくるのだろうけど、コミックスでも電子が紙を上回るのは時間の問題だったわけで、これは予定調和的な話以上の何物でもない。例えるなら、馬車の時代に自動車が登場し、利用者の点で自動車が馬車を上回ったというところ。
ケータイコミック時代からやってる老舗電子書店と、比較的最近電子書店を始めたところの、両方から同じように「新刊対既刊の販売比率が2対8」つまり既刊のほうが圧倒的に売れているって話を聞いている。
— 鷹野凌 (@ryou_takano) 2018年2月26日
そういえば「LINEマンガ」については記事書いたんだっけ。「新刊の販売比率が12%で、残る88%は既刊の売上」って言ってた。2対8どころじゃななく、もっと既刊の比率が高い。https://t.co/b1jkBJUIVr
— 鷹野凌 (@ryou_takano) 2018年2月26日
まあ、どこまでを「新刊」と呼ぶんだ? という定義次第でブレる可能性あるけど。
デジタル系音楽データと同じですね。既に買った自分の楽曲が山ほど入っている端末のライブラリと比較してしまうから、新しい楽譜は売れなくなる。https://t.co/whBcwnklTE
— 不破雷蔵 (@Fuwarin) 2018年2月26日
「新曲知ったけど買ってない」最大の理由は「今ある曲で満足」(2017年)(最新) https://t.co/n0K5YLhO4U pic.twitter.com/FIpQp3BjFY
— 不破雷蔵 (@Fuwarin) 2018年2月26日
ただ、物理的存在の馬車と自動車との比較と違い、コミックにおける紙と電子との違いは、新刊が主に目につくのか、既刊も新刊同様に目につくのかとの違いとなる。プロ野球ならば常に新人やルーキーとの戦いなのか、歴代の名選手が当時の力を維持したままで対峙してくるかの違い......うーん、FGOみたいなものだと思えばいいかな。時を超えて有力な人たちがライバルになる、的な。
そしてその傾向は既に音源業界で生じている。手元のライブラリに納められた既存の楽曲がすでに個人にとっては最適解であり、それに割り入るほどの魅力を新曲が持っていないと、新たに買われることは無い。それは歌手買いだったり話題の曲だったり友達が聴いているからだったりテレビで薦められたからだったりという動機付けであり、純粋にこの曲がよいからってのは非常にハードルが高くなる。すでにお腹いっぱいだから。「消費」がされないんだよね、データ化されると。検索機能が使えるから。
漫画の単行本で電子書籍版が初めて紙版の売上を越えたって話だけど、自分も数年前は「やっぱり紙じゃないとダメだよね」とか言ってたのに今では逆に電子書籍でしか買ってないもんなぁ...。スマホさえあれば読みたい時に何冊でもパッと読めるし、新刊購入も楽々。快適さに気付くともう紙媒体には戻れない
— さが (@saga_dingo) 2018年2月26日
コミックで電子書籍が紙を抜いた話、もう少し市場の内訳がわからないと、本当のところあんまりなにも言えない。(予想はつくが)
— Munechika Nishida (@mnishi41) 2018年2月26日
新作比率とかストアでの売れ方とかが分かるとわかりやすくなる。
予想では、「まとめ買いによってARPUがあがりやすい」「旧作で定評があるものが動きやすく、そうでないものの動きが鈍い形に分断」なのだが、新作の傾向がちょっと見えづらい。
— Munechika Nishida (@mnishi41) 2018年2月26日
この辺の理由は単純で、どんどん本が入れ替わり、新著が目立つ宿命の書店(ただし、目に入る書籍の量は在庫も含め、電子より圧倒的に多い)と、旧作まとめ買いと新作が同じ画面の中で競う電子書籍ストアとでは、売れ方が変わるだろう、という想定。
— Munechika Nishida (@mnishi41) 2018年2月26日
「過去の名作と常に競争するのは悪夢」と言った人がいるんだが、そてはある意味正しくて、デジタルコンテンツの宿命。だから「古いのが売れたら止まる」なんてことはなく、ずっと競争が続く。そこでどう新作をアピールするかは、過去の常態化した音楽が参考になる。
— Munechika Nishida (@mnishi41) 2018年2月26日
電子出版のメリットは場所を取らず検索が容易で昔の本もすぐに取り出せる。これはライバルが新刊だけでなく、昔の本も加わった事を意味する。昔の本1冊1冊は大した影響力はないかもしれないけど、それが何年分も、何十年分も対峙してくるわけだからね。ウェブメディア全体としてはすでにその傾向があるけど、それは電子出版物でも変わらない。
良作を生み出す側にとっては、長きにわたり注目される可能性があるわけだから、これほど良い時代はないということになる。他方、新作が売れ難くなるのも事実なので、新しい芽が生え難くなるのも否定できない。少なくとも市場構造が変化していることを正確に認識して、それに対応する施策を採らないと、生き残ることは難しい。最初の例なら、自動車が主に使われるようになった時代で、それでも馬車をメインで輸送業をするのは、よほど工夫をしないと無理だよ、ということ。
まぁ、電子出版、データ化は万能ですべてにおいて優れているかというと、実はそうとも言い難い部分もあるのだけどね...。増えすぎると飽和が早くなる、人のキャパが追い付かなくなるとか、さ。検索機能を充実させてもそれを使いこなせるか否かは別の問題だし、しっかりとしたインデックスがされていないとその検索も使い物にならないから。
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