「遙かなる星」と「虚栄の掟―ゲーム・デザイナー」と

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先日の「皇国の守護者」絡みで佐藤大輔先生関連の書籍にスポットライトが当たった関係で。パソコンゲーム全盛時代の業界の策謀劇...というと大げさだけど、メーカー内部の権力争いというかパワーゲームというかゲームデザイン周りのあれこれを描いた、非戦記もののお話。どろどろとした人間関係と、奇妙にリアルでウソっぽい業界内部の話がいい味を出している。

個人的には優れた作品だと評価できるのだけど、賛否は両論。しかもアプリゲーム全盛の今では話が通じない部分も多く、再販は難しいだろうなあ、という気はする。そのせいもあってか、古本としての価格が骨とう品レベルに。ちょっと前までは数百円程度だったのだけど。


こちらは軍事ifだけど、多分にラノベ感のある、軽いタッチの単刊完結本。タイトルのままの内容。ただ北朝鮮内部の状況は当時の一般報道などをベースとせざるを得なかったのかな、さほど詳しくはない。だからこそノリノリ的な流れにしたのだろう。佐藤氏のエルフ云々の話に近い雰囲気。


で、本題の「遙かなる星」。今朝がたに第一巻の書影が確認された。三巻まで出て未完となってしまった、近未来SF・宇宙開発モノ。佐藤節がもりもりあふれる内容で、かつネタ的な話もあちこちにちりばめられている。この後どうなるんだろうなあと思っていたのだけど、続きは永遠に読めなくなってしまったのが残念。米ソが核を投げ合ってソ連がなんとか残って、米国の代わりに日本が対峙するってのはありがちだけど、その日本が宇宙開発に臨むって方向性は面白い。

復刊とあるので第三刊までは出るのだろうけど、短編で描き下ろし云々ってのは望めない。元々のを持っているから改めて買う必要は無いのだけど......どうしようかな。

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このページは、不破雷蔵が2018年3月11日 06:33に書いた記事です。

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