流行言葉と長年通用している言葉と

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流行言葉しか使っていない人が読書中の人を責める。「マックの女子高生」「近所の知り合いの親戚の友人」位の信ぴょう性で本当にあったか否かは確かめようがないのだけど、電車に乗っているとこの類の話のネタ的な情景には色々と遭遇することになる。特に通勤・通学時間帯でそこそこ混んでいる場では、この類の話の宝庫。一週間ほどずっと乗っていれば、半年分位はネタがストックできそうな。

それはさておき。流行言葉だけで会話するグループが、読書をする人を笑う。なぜ笑っているのかは書かれていないけど、文脈からするに「読書するなんてカッチョワリー」的なものだったのだろう。まぁ、スマホで電子書籍を読んだ方がスタイル的に良いって意味でもあるんだろうけど。

一方で、言い回しの観点ではなるほど感もある。その場の意思疎通としてだけなら流行言葉で十分だけど、長きにわたって通用している言葉ってのは、武器にもなるし防具にもなる。それを得るのが読書であるってのは間違いない。

ただ、文化庁の調査結果を基にした記事でも何度か触れているけど、その武器も防具も使っていくうちにくすんでいく。次第の流れにそって意味が変化していく場合もある。それを見極めて磨き直したり、新しい意味を知っておくことは悪い話じゃない。無論その逆もまた真で、少し前の言い回しを使っているからといって、それが間違いだとするのはちょっと待った方がいいかな、と。


すべてがすべてでは無いけど、こういう考え方もある。ラノベはお気軽な、一過性のものだから読み解く価値はない、保全性は無いとかいう考え方もあるけど、時を経て揉まれ、それでもなお生き続けるものは、それなりの意味がある。存在意義があったからこそ、伝えられている。当時はお気軽なネタ話でも、今に至るまで伝承されているのなら、残っている価値があるってことだな。

「ヤバい」「ビミョー」だけのやりとり、会話も、それこそ数百年経っても伝承され続ける可能性が......あるのだろうか。

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このページは、不破雷蔵が2018年3月11日 07:26に書いた記事です。

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