とりあえず「作家が広報までやる問題」で一つ指摘しておきたい事がある。ハッキリ言おう。いい作品を作る作家が「いい人」とは限らないという事だ。ネットは手軽に広報出来ると同時に、手軽に敵を作る事も出来るのだ。自己宣伝が出来る人は自己宣伝の才能のある人だけ。誰でも出来るもんじゃないって。
— 品場諸友 (@shinabamorotomo) 2018年3月16日
出版社、編集部側のリソースが足りなくなっているから、現状に追随できないから、考えが古臭いままだから、昔のパターンを踏襲するので精いっぱいだから、新しい事をするのは面倒くさいから。色々な理由はあるのだろうけど、作品のアピールを作者に投げる部分が増えているのは事実ではある。100%丸投げってのは無いだろうけど、明らかに「そこまで作者自身がやることなの?」「それ、編集や出版側の仕事では無いのかな」というのが増えている。
まぁ、作者「も」やることで従来以上の効果を期待するってのならいいのだけど、それを前提としたプロモーションってのはどうなんだろう。ああ、これはアレだ。手弁当とかボランティアを前提として物事を考える、昨今の悪しき風潮と同じだわ。
で、この類の「作家が広報までやる問題」で問題となるのは、指摘されている通り、プロではない作家が広報を任されることで、当然効果は望めない場合が多々出てくるし、その結果として失敗して埋もれてしまう、出版側がしっかりと広報をしていればそれなりに世に広まって目につかれて受け入れられる可能性があったものが、沈んでしまうかもしれないってこと。
作品を作る能力だけでなく、広報宣伝をする能力まで求められる。そこまで必要なら、わざわざ商業出版に投げる意味合いはどれほど残っているのだろうか。広報能力もそれなりにある存在なら、自分で全部包括しちゃえばいいまでの話では、ということになってしまいかねない。
好きな作品の作家さんをフォローしてみたら、酷いツイートばかりで苦笑いしてそっとフォローを外す事も多い。まあ、その場合でも自分は作品に対するリスペクトは変わらないけど、作品を見る前に「うわぁ...この人苦手...」と思っちゃうと、その人の作品を買う気にはとてもならない。ネットは難しい。
— 品場諸友 (@shinabamorotomo) 2018年3月16日
あの発言した人は「自己宣伝出来る才能のある人」だろうな、と思う。やろうと思えば誰でも出来る筈だ、という思い込みがある。でもね、そういうの凄く苦手な人もいるんですよ。出来る人にはバンバンやらせる。出来ない人はちゃんとフォローする。それが出版社側の「広報」のすべき仕事じゃないかな。
— 品場諸友 (@shinabamorotomo) 2018年3月16日
もちろん自分で宣伝出来る才能のある人はバンバンやるべきだと思うし、作家そのものをキャラクター化、ブランド化する事で作品の評価が底上げされるという事も重々承知です。ネットはそれが出来るスゴイ武器だと思ってます。でもそれを自分で出来る「才能」って別物なんだよね...
— 品場諸友 (@shinabamorotomo) 2018年3月16日
この辺の話は1か0の問題では無いので、境界線が随分と曖昧になるのだけど、その曖昧な領域の中で自問自答をせざるを得なくなっている人も多いはず。指摘の通り、作品そのものは良くても、作家の内情を見たら青ざめたり興ざめしたりで、それが作品そのものの評価にも反映されてしまい、素直に見れなくなったというのは、少なからずある。だって人間だもの、割り切って見るのは不可能だ。
個人的にはやはり、よほどのポジティブな広報能力をあらかじめ持つ人物でない限り、広報宣伝をも作り手自身に任せるのは問題があると思うのだけどねえ。例えるなら、研究者に広報をさせるとか、リソースの無駄だろという気がしてならない。
そろそろ、出版社は「売れなければ自己責任」を振りかざすなら打ち切った作品の版権を作者に返すべき。同人なり他出版社で売るから。
— 下僕その3 (@gebokusono3) 2018年3月15日
FF外から失礼します。出版界は基本打ち切りだろうとオリジナル作品の著作権は漫画家に既存する物が殆どです。
— 龍トウ(@otimusixya) 2018年3月16日
単行本の最終ページに著作権のCマークで作家の名前が入っています
少年ジャンプで連載してた「シャーマンキング」が少年マガジンエッジ(講談社)に移籍したりとか昔から普通にあります。
出版界はそこら辺曖昧にしてるんですよね。ただ近年IT企業から進出してきてるWeb漫画系は危険です。
— 龍トウ(@otimusixya) 2018年3月16日
掲載の話を私自身が振られたのですが掲載するに辺り著作権をタダで譲渡する契約書を書かなければ掲載しないと言われ断りました。
貴方が仰っていたこともあながち間違いではありません。
こんな話が出てくるから、出版社と作品との関係も色々と取りざたされてくる。責任もって育ててくれないのなら、別のところに行く権利を寄越せ、と。まぁ、作品の流動性の確保ってやつだな。ただ指摘されている通り、あまり大っぴらにすると中途半端な考えでさくさく移ろうとして混乱が生じるのでアレだけど、結構移動の類は可能だったりする。手続きが面倒だったり、自分自身の能力が相応に無いと、単なる意識だけ高い人って感じになっちゃうけどね。
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