再販制度をうまく使って「たいして儲からない本を出してもお金が回る仕組み」を作ってうまくいっていたのが過去の出版業界で、今はバランスが崩れて新しいビジネスモデルを構築しなきゃいけない時代。とはいえ、「新しいモデルが」と言われ始めてそろそろ10年になろうとしているので......
— Munechika Nishida (@mnishi41) 2018年4月2日
これ、誤解も与えそうなので補足。再販制度が悪、にも読めるけれどそうではなく。ニーズが少ない本まで出せることで、知識を積み重ねることができる。非常によくできたシステムだったが、今は綻んでいる、というお話。 https://t.co/9ISUdlRXSL
— Munechika Nishida (@mnishi41) 2018年4月2日
夢のマイホーム
— GOROman【公式】 (@GOROman) 2018年4月2日
とか
夢の印税
とかは昭和のスローガンw https://t.co/q0nupQXBLM
あれは何十万部以上売れるコミックと小説、一部ベストセラーだけの世界で、出版物の99%は今も昔も「たいしてもうからない」が答えなんです。(今はさらに厳しくなってますが) https://t.co/c9RRAM5eso
— Munechika Nishida (@mnishi41) 2018年4月2日
先日も似たような話をした記憶もあるのだけど、出版業界が危機だ危機だと騒いでいるのは多分に、周りの状況が変化しているのにそれに対応するような仕組みを作っていない、進化できていないのが原因ではあったりする。その気配は随分と前から感じられていたのに、その対応を怠ったツケがやってきているまでの話。後継者不足で廃業云々ってのとつまるところはさほど変わりは無い。自らの都合だけで他人も周辺環境も都合よく動いてくれると考えるから、痛い目にあうまでのお話。
再販制度が生まれて大いに使われていた時代は、それが社会環境にマッチしたものだったからに過ぎない。多様な出版物を世に送り出す事ができて、本がたくさん売れて、出版社も大儲けできた時代。まぁ、それでも「夢の印税生活」なんてのは昔も今も言葉通り、夢でしかないのも事実だけど。実在はするけど、確率論的にはゼロに限りなく近い。宝くじで1等が当たるぐらい、といえばいいのだろうか。買わなければゼロだけど。Windowsの解説本でマイホームが建てられたなんていう長者話もあったかな、と昔調べた事を思い返しながら。
書籍に関しては1985年前後に高い返本率を記録して「業界の危機」が叫ばれていた。書籍が文庫本にシフトする「文庫本シフト」の現象が原因。危機云々も結局、環境変化に伴う適正化に際しての痛みでしか無く。新刊書籍・雑誌出版点数や返本率推移をグラフ化してみる https://t.co/Bwa6YEMvlq から pic.twitter.com/DIaFSbr9rU
— 不破雷蔵 (@Fuwarin) 2018年4月2日
ともあれ、周辺環境が変われば、自らの様態も変えていかないと生き残れない。最近では別説もあるけれど、恐竜の滅んだ理由と変わらず。
そして昨今のドタバタ、あがきぶりを見るに、これも以前調べて「似たような話だな」という思いを抱いた、1985年前後の出版危機なるモノを思い返す。この時も文庫本の登場に伴い、返本率が急上昇して、業界が大きな騒ぎとなったのだそうな。結局のところ、環境変化に伴う適正化に際しての痛みでしか無いのだよね。だから「自分達を保護しろ」「旧態依然の様式を手厚く支えないと出版業界全体が滅びる」なんてのは、多分にポジショントークなものであると考えた方が道理は通る。弱者ビジネスとさほど変わりは無い。
そんなかまってちゃん行動をするより、先日紹介したコミックDAYSのような、新しいビジネスモデルの構築に試行錯誤をすることにリソースを投入した方がよっぽど健全なのだけどね。
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