「現金の価値が強いのは良いこと」という話は「誰もが同じように現金を持っていれば」という仮定の上なら、まあ共感も広がるだろう。でもさ、現実には現金を蓄えているのは中高年で、ローンが多いのは現役世代でしょ。現金の価値が上がると現役世代の苦労が増えるよ。
— 斉藤久典 (@saitohisanori) 2018年4月22日
これは当方も数年前の超絶円高の時から何度と無く話していたことではあるのだけど。円高は確かに円の価値がグンとあがって相対的に他の貨幣と比べて優位に立てるのでよい事のように思えるのだけど、それは手元に円がたくさんあればの話。で、その円はどこから手に入れるのかということになるわけだが。
日本銀行などがこれ幸いにともりもり円を刷ったり、山ほど国が国債を発行したりってのなら話は別だけど、それをしたら思いっきり円安になるので「円高ならば云々」という前提が終了してしまう。
それに加え、円高はデフレと似たような部分があり、手持ちに現金がある方が有利になるし、借金を抱えている方が不利になる。円安、インフレとなれば、自分の手元の(額面上の)借金の価値も減ってくるわけだからね。
いつも言ってるけど、社会の中核を支えているのは現役世代。現役世代は住宅とかクルマとか教育のローンを背負っている人が多いだよ。だったら、その負債を軽くするインフレ目標を達成することが大事。なんで、こんな簡単なことが解らないのかにゃ~
— 斉藤久典 (@saitohisanori) 2018年4月22日
そりゃ「すでに現金を持っている」人たちや世代にとっては、円高だって「安く買える」現象だろうさ。でもね、世の中には円建てのローンを組んでる人も多いのよ。円高になったら、円建てのローンがある人は、借金が重くなるやろ。あんたら、この現実を、どう考えておるんや!
— 斉藤久典 (@saitohisanori) 2018年4月22日
日本のマスコミの物価報道もオカシイと思う。1杯の牛丼が何十円あがったとか、運賃が100円あがったとか。そんなことは世界では当たり前すぎてニュースにもならない。「物価高→アベノミクス批判→政権を倒そう」というキャンペーンなんだろうけど、バカすぎというか現実を知らなさすぎだわ。
— 斉藤久典 (@saitohisanori) 2018年4月22日
やっぱ商売ってのは、自分と同じ世代にモノを売ってゆくほうが楽なんだよね。だって嗜好や流行が解りやすい、共有しやすいから。でも地方では、とにかく若い世代がカネを持ってるジジババにアタマを下げる商売が増えちゃった。これって、良いことなのかなあ?と思うわ。
— 斉藤久典 (@saitohisanori) 2018年4月22日
で、蓄財年数などを考えれば高齢者が金を持つってのはある意味道理なんだけど、だからといって現役世代が金を持たない状態ってのも、経済の金の回りを考えたらあまり良い状態ではない。その観点では、デフレよりはインフレの方が、経済の回転は健全なものとなると見た方がいい。
さらに「同じ世代にものを売る方が楽」ってのは目からうろこ状態。確かに自分と同属の属性への対応の方が楽ではあるし、回転も速い。その意味では経済の停滞化の大きな原因は、高齢層への富の偏在も大きな要因ではないかな、と。
まぁ、年齢階層別人口構成比が大きなネックではあるのだろうけど。日本の社会的な問題は多分に、高齢層がカギなんだろうなあ、とお話を目にして改めて思ったりもする。
コメントする