掲載媒体が違うと広まり方も違ってくる

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先日問題として持ち上がった飛行場での居場所確認的な写真撮影の話。あれってちょいとたどればわかるのだけど、元ネタは某タブロイド系写真週刊誌。それが自社サイトに掲載されたことから大きな騒ぎとなった。

この写真週刊誌に限らず、昨今では多くの出版社が雑誌や新聞の掲載記事をそのまま(分量的には一部とか端折る形での場合もあるけど)テキストや写真と共にネット上に掲載している。これが昨今のネット上での炎上事案の増加原因の一つでは無いかなと思ったりする。

元々紙媒体上の記事は、特にタブロイド紙系のは、可燃性の高いネタが多い。周知力や拡散性の低い紙媒体だからこそ、よく燃えるような内容を用いないと、セールスが落ちるし手に取ってもくれない。さらに手に取られたとしても、紙媒体は自然増殖するわけではないしコピーもされないので、1冊が10人とか100人に読まれるわけじゃない。可燃性の高い材料を用意しないと火そのものがつかないし、火がついてもなかなか燃え広がらない。

ところがネット上の情報は、容易に拡散される。コピーも簡単にできるし、拡散するためのツールもたくさん用意されている。広まりを見せると、あっという間に大炎上してしまう。紙媒体は湿った木材、ネット上はスチールたわしとか粉が舞い散る室内のようなもの。

沸騰点も広まる材料もまったく違うのに、ネット上に同じコンテンツを紙媒体からそのまま載せるから、ネットでの炎上が容易く起きてしまう。掲載媒体によって、コンテンツの中身そのものは変わらないけど、作用の仕方が大きく変化するってのは、もう少し考慮されてもいいんじゃないかなとは思ったりする。

もっとも「炎上」ですらも宣伝効果としてはプラスになるという考え方がされているうちは、その考慮に期待するのは不可能なんだろうな。

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このページは、不破雷蔵が2018年5月 6日 07:59に書いた記事です。

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