「判断力は有限のリソース」

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自由業や自営業、特にクリエイティブ系の人に対して、よく行われるアプローチ。友達だから、知り合いだから、さささっとやっちゃってよ、しかも無料で、あるいは破格値でとかいう話。あるいは官公庁からのお話でも似たようなものはよく見聞きする。

これって結局、対象となるお仕事やその成果を、その程度のものとしてしか認識していないか、あるいはお金の概念そのものをよく分かっていないかどちらかだよね、と。指摘されている通り、自由業や自営業で行われているお仕事の数々は、無数の判断の集約物であり、それはその人だからできる、とびきりのもの。

当然、各判断とそれに基づいた作業では、その人が持っているリソースが削られていく。その対価として工賃をいただいている次第。お安くとかタダでってのは、それらのリソースに価値を見出していないってことでもある。

以前も言及した記憶があるのだけど、特にクリエイター系の人の成果への対価ってのは、そのままその成果はもちろん、作った人への評価にもつながるのだよね。だからタダでやれってのは「俺はお前をタダ仕事をする人にしか評価していない」ってことを意味したりもする。失礼極まりない。

加えていうなら、削られるのは時間も、だな。まぁ、時間もリソースのようなもの。限られている時間の中で休暇をとったり趣味に走ってスタミナを回復したり精神的な安らぎを得たり、新たなスキルを得たりする。あるいは仕事を重ねて対価を得る。それらの時間を、タダなり不当な安価の仕事に充ててくれと命じているのに等しいのだからね。

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このページは、不破雷蔵が2018年5月23日 07:09に書いた記事です。

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