「文字だけユーチューバー」とは

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大元のネタは某漫画家先生のネタ的な漫画。ユーチューバーになると宣言した子供を否定せずに頑張れと応援した親が、その子供の動画を見てみたら、掲示板の書き込みをコピペしたりウェブ上の記事をトレースして煽っただけの、いわゆるパクリ動画だったというオチ。

で、そういう類の動画をもりもり挙げているような動画主を「文字だけユーチューバー」と表現しているのだそうな。まぁ、何か色々と定義的にずれが生じている気がするのだけど、細かいことは気にしない。

そういう動画の存在目的ってのも指摘の通りで、掲示板の内容を動画で流して検索ノイズを走らせようとか、あちこちに広めて事実であるかのように浸透させようという陰謀論的なモノでは無く、単純に検索結果として表示させてアクセスさせ、広告収入を得ようとするもの。いわばワードサラダによる検索詐欺サイトの動画版。

これ、色々とやっかいな問題であるってのは以前から何度か、YouTubeの検索結果関連でも記事にしている。ほぼ自動で量産化が可能だし、作り手は考える必要性もほとんど無く単純化して作業が行える。掲示板からの取得なので、注目キーワード・フレーズが入っているので検索に引っかかりやすい。しかもYouTube内部での検索だけでなく、Googleなどの一般検索の結果としても表示されてしまう。

サムネイルをちょいと工夫すれば有益な情報のように見えるし、アカウントもそれっぽいしてしまえば法人メディアなどによる公式動画と何ら変わりのないような見た目となる。掲示板からの取得ではなく、一般メディア(テレビや新聞など)からの盗取であたかもオリジナルコンテンツのようにアップする界隈も多数確認できている。

直接動画にアクセスしても、広告をクリックしなきゃいいだろうというのもあるけど、アクセスして表示回数が増えれば、その動画、そして動画をアップするアカウントの実績になる。検索結果でもより優位になるし、たくさんの再生回数だから本物だろうと思ってしまう人も増えてくる。

根本的な部分はツイッターのパクツイなアカウントと同じなんだけどね。この辺りは管理側が本腰をあげて対処しないと、どうしようもないと思うのだな。そして管理側は下手に手を打とうとするとコンテンツそのものが減ってしまうし、表現弾圧だとお騒ぎなされる方のお叱りを受ける可能性もある。だったらそれっぽく手を打っているふりをする程度で留めておいた方がよい、という判断に至ってしまうわけだ。

ホント、正直者がバカを見る時代ってのは、正直者にとっては暮らしにくいものではある。

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このページは、不破雷蔵が2018年6月 9日 07:09に書いた記事です。

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