飲食店と喫煙問題

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東京都が制定を目指す独自の受動喫煙防止条例案の議論が都議会で始まった。条例案は従業員を雇っている飲食店を原則禁煙としており、成立すれば都内の飲食店は、禁煙にするか、喫煙専用室を設置するかの選択を迫られる。店主らは議論の行方を注視している。

元々喫煙率は減少傾向にあるのと健康志向の高まり、受動喫煙の概念の浸透に加え、昨今ではオリンピック関連の話も加わり、不特定多数が集まる場での喫煙を禁止しようという動きがこれまでに無く高まっている。特に飲食店では狭い閉鎖空間の中に多数の人が集まる状況なのに加え、食事処であることから味覚が惑わされるとのネガティブな要素が強く、嫌われる可能性が高くなる。まぁ、喫煙している人も食事をしている最中の喫煙ってのはあまりなく、食後の一服という感じなんだろうけど。

で、喫煙をしていない人が受動喫煙などでイヤな想いをしないように、店内を禁煙にしようという動きが強まっているのにプラスして、今回の東京での条例の問題もあり、飲食店でも禁煙にすべしとの話が今回のテーマ。大手ファストフードでは全面禁煙にしたら客が増えたという話もあるけど、これって結局そのお店の利用者の傾向によるところが大きい。家族連れがメインなら増えるだろうし、サラリーマン中心なら減ってしまうかもしれない。その匙加減は社内のデータベースで精査をするしか無い。

そういうデータも考察技術も無い小規模店舗では頭を抱えるに違いない。禁煙にしてしまえばたばこを嫌っている人はより一層足を運ぶようになるかもしれない。けれどたばこを吸っている人は、たとえその店の常連だったとしても離れて行ってしまうだろう。足し引きをして最終的に客が増えるか減るかはケースバイケース。

この辺りを考えると、一律に法律で全部禁止ってのは弊害になるような気がするのだな。例えば店内でアヘンを吸うとかいうような違法行為をしているわけでは無いのだから、全部禁止ってのは少々強引に過ぎるし、「だったら東京都でのたばこ販売を禁じるべきだ」という話にすらなりかねない。健康な状態で食事をしたいってのは理解できるのだけどね。法で禁じるのは少々リスクが高いような気がする。むしろ見方を変えて、禁煙措置を取った店舗には補助金を出すというような方向で誘導した方がいいんじゃないかな、と。

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このページは、不破雷蔵が2018年6月17日 06:46に書いた記事です。

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