僕は異世転ラノベ好き中年男性だけど、このジャンルに出会って真に良かったことって、この先いつか死ぬ時、その死の淵において意識があったのなら「もしかしたらワンチャン異世界転生するかも?」という希望を抱いて死ねる事かもしれない。地獄行きとかに怯えずに。
— 夜のうどん職人トンダC94日曜東6ト22b (@R18udon) 2018年6月19日
異世界ラノベが流行っている...というか一大ジャンルとして生成されたのは、話の構成が比較的容易(書き手の作りたい世界へのアプローチの説明が楽、異世界なので現世界との差異の説明やつじつま合わせをさほど気にしなくてよい)な方法論としてあるからだろうなという感じがする。昔話の枕詞「むかしむかしあるところに」とか、スターウォーズの「遠い昔、はるか彼方の銀河系で」とかと同じ。
中でも単なる異世界では無く、主人公が何らかの形で命を落として(特にトラックに跳ねられるケースが多い)転生する異世界転生ラノベが多い。これは容易に異世界に飛ばす方法論として流行ったからってのもあるのだろうけど、昨今では過労死とか爆発事故に巻き込まれてとかいうのもあったりする。大抵は主人公が疲れ果て、人生に絶望した形でなんだけど(中には大往生の末にってのもある)。
で、そのような風潮に対して、こんな考え方があるとのお話。実はこれより前に「マニア系の人の年齢層が高齢層にも広がってきたので、そういう需要が増えてきたのも異世界転生ラノベが流行る理由では」との話があったのだけど、それは失念してしまった。それも併せ、宗教観という観点で、異世界転生ラノベが流行るという考え方は興味深い。極楽浄土を求めて人があの世の存在を強く信じる、その様式の一つが異世界転生ものだという発想は、ネタとか冗談話にしておくのは惜しい、というか真面目に考えるだけの価値はある。
そうか、異世界ラノベというのは死の準備だったんだな。いわばオタク終活か。
— 伊藤ヒロ@「女騎士さんジャスコ行こうよ」 (@itou_hiro) 2018年6月19日
オタクの平均年齢が上がっていき、「死んだらどうなるんだろう」「パッとしない人生を送った自分は、パッとしない死者となるのか」という不安が、異世界ものを書かせ、流行らせたのか。
高度成長期に大流行したサラリーマンご都合娯楽小説の置換ジャンルなんじゃないかなあ。昔はパッとしないサラリーマンが機転と肉棒でデカイ取引まとめた上に海外取引先の金髪美人をコマして「oh! ウタマロ!」とかヨガらせて社長の娘を射止めるみたいな小説いっぱいあったじゃん? あれの代わりでは? https://t.co/9Sl343MUad
— 開田あや (@ayanekotunami) 2018年6月20日
情報伝達が容易になった時代だからこそ、こういうジャンルが求められている...というか自然想起される中で注目されるようになった。異世界転生ものは昔から一定量はあったのだろうけど、ここまで大きなジャンルに成長したのは、色々な環境の変化によるものであり、ある意味新しい宗教の形なのかもしれないなあ、と。......まぁ、本家大元の宗教の一部では、すでに漫画やアニメでそれを論じているのもあるのだけど。
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