食品事業場におけるロボットの色

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ロボット化による効率向上と人材不足の補完というのは、ある意味技術進歩のプロセスとして当然の流れかなという気はする。色々と考えることはあるけど、要は低コストで人手が確保できなくなったら、そのコストで同等のことをできるロボットに任せた方がいいってお話。石油が高くなると代替エネルギーが加速するとか、メンテナンスや対応社員を配しても自動レジの方が低コストでトラブルも少ないってのと同じ(低技術労働を求める人達をパージする環境となってしまうって話もあるけど)。

で、吉野家にこんなロボットが登場しているということで、そのロボットは食事をしているお客からも見えるとの話。個人的には超面白いし、これまでとは違った楽しみを期待しながら来店できるし、食事の内容そのものは変わりがないのだから(元々マニュアル化されてるからね)、全然問題ないのだけど。

指摘されている通り、利用客が見える場所にこれがある場合、色ってのは結構重要な要素だなあという気はする。写真に掲載されているロボットは白と黒。シンプルに違いないけど、違和感は無い。でもこれが、指摘されているように黄色とか黄緑だったらどうだろう。

無論黄色や黄緑のロボットを卑下しているわけでは無い。そういう色が悪いという話でも無い。ただ、元々黄色や緑というのは工場などでの工業用ロボットにおける配色のイメージが強く、実際にそういう場所での注意喚起、目立つようにするための色合いである思惑が多分にある。レゴで以前色々とロボットのデザインを考えた時に、やはり黄色と緑をベースにしないと「それっぽさ」が出てこなかったし。あとは赤色灯とか緑の灯とかね。

一般の人は黄色とか緑ってのは工業用、工事現場の機械を容易に想像するし、実際普段目に留める機械はその色のがほとんど。土木作業用の機器は大体この色だし、ヘルメットも黄色が多いよね。だから、そういうイメージを連想して、なんか機械に食わされているみたいなマイナスの印象を覚えるリスクがあるので、黄色は避けるべきという話でしかない。

例えば吉野家だったらイメージカラーのオレンジとか、牛の色の一つである茶色というのもありかもしれない。肉の色の赤とかピンクは...ちょっとダメだな。あるいはレゴのフィギュアみたいに考えて、色々とカスタマイズできるとか、店員の服を模したビジュアルにするとかってのもありかもしれない。

効率的には何の関係も無いのだけど、お客のことを考えると、こういう観点でのデザイン論も必要になるのかなあ、という気はする。海外で時折見かける、いかにもロボット的な人型のマシンは、実のところこういう考えの上でのものかなと考えると、色々と興味深い。

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このページは、不破雷蔵が2018年6月27日 07:38に書いた記事です。

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