仕方がない事ではあるけど「小説なんてキーボード叩ければ誰でも書けるんでしょ? だったらお金払う必要があるの?」という「猿にタイプライターを与えるといつかはシェイクスピアを書き始める」理論に近い考えの人はビックリするほど社会に多い。
— 神野オキナ (@OKina001) 2018年7月6日
作業工程そのものは数分で済んでも、そこに至るまでの準備とか経験とかノウハウの習得とかが数十年にわたっており、その蓄積の結果として数分でできたんだよね、だからその数分だけで物事を判断しちゃいけないってのは、何度と無く繰り返し説明しているお話。けれど、それが分からない大人ってのは意外に多く存在している。悲しいけれど、これ現実なのよね。
小説なんて適当に頭の中に思い浮かんだことをぱちぽちとタイピングしてりゃできるのだから、これぐらいの量は数日で済むよねとかいうのが例で挙がっているけど、技術職とか創作系の仕事はこの類の誤解というか蔑み的な扱われ方が案外多かったりする。
当方も調べものとか書き物を結構しているけど、それらへの評価は得てして同じようなもの。結果として何も出せない、何も出てこないという精査の結果を出しても、それがイコール何もしていないという判断が下されてしまう。色々調べて探って試行錯誤を繰り返し、結果が数行のものだったとしても、その数行のテキストのみで評価され、「こんなことに対価を求めるの?」と鼻で笑われ、さらには逆切れされてしまう。文章、テキストにしても、こんな当たり前なことをわざわさ書くなと馬鹿にされる。
チンパンジーにタイプライターを打たせてシェークスピアの文章をとするのなら、それができるまでにどれほどの時間がかかるのか、そこまであなたは待てるのか、というツッコミをしたいところだけど、そういう主張をする人は、そのような指摘をすると大よそ逆切れされる。言葉は通じるのに話は通じない、というところかな。
そういう考えを持つ人には、近づかないのが一番無難でリソースの浪費をしなくても済むような気がする。どのみち一生のうち、接触がある人は限られる。ならばそういう浪費対象とのやりとりをするリソースは、投入するだけ無駄。さっさと縁を切るのが一番効率的なのだろうな。説得できそう、理解してもらえそうなら話は別だけど。
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