ソーシャルメディアとショートコミックの可能性

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以前「つまみ食い文化」なる言い回しを使ったことがある。情報の多様化、多量化がインターネット、そしてソーシャルメディアとスマートフォンの普及に伴い生じていることで、多くの情報関連のサービスや商品は、つまみ食い的な性質を多分に有する消費者との対峙が求められている。短時間で満足できるもので無いと、別のコンテンツにシフトしてしまう、的な。昔のテレビ番組の視聴スタイルでも、ガチャガチャシフトという感じで一部では生じていたとの話だけど(テレビのチャンネル変更を行うのはダイヤルで、それを回すとガチャガチャという音がしたらしい。要はつまらないと、あるいはCMの際にしきりとチャンネルを変更するというもの)。

動画の長さもウケが良いものは数分のもので、それより長いと長すぎると判断されるってのもある。まるでエレベーターの待ち時間で、数分以上待たされるとイライラするっていう、あれと同じレベル。

で、漫画の界隈でもそういうシフトが起きているという指摘。無論、これまで通り長いお話がウケるってケースは多分にあるけど、それとは別に短いもの、ソーシャルメディア上でぽんっと出せるタイプの長さのものでも面白いってのが増えているよね、と。確かにそれは言える。その観点では四コマ漫画の世界はとても強いし、可能性が底上げされている。

同時に、商業誌化する際にその面白みの本質に気が付かないと、面白みが半減するどころか、何だかのっぺりとした汎用的なものでしかなくなってしまうってケースも多々あったりする。具体例は挙げないけど、結構そういう惜しいもの、残念なものってあるよね。まぁ、試行錯誤の時代なのだろう。


指摘の通り、趣味で描くのならともかく、商売として成り立たせないと、その界隈、業界は育たない。その観点ではビジネスモデルの構築はとても大切。そしてその方策は一つでは無く、作品の様式、方向性、特性によってさまざまで、複数のテンプレートが必要であり、作品によってより適切なものが選べるような環境作りが求められる。

漫画のウェブ上の展開もブログ時代から色々と行われてきたし、従来型携帯電話の時にも四コマ漫画の類はいいよね、シンプルで分かりやすいから、普通の漫画と違った見せ方が必要だなという話はあった。スマホの普及で、それがけた違いに広がった感じがする。

まぁ、これは漫画の話に限ったものでは無く、情報を織りなす業界全てに言える事ではあるのだけどね。

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このページは、不破雷蔵が2018年8月15日 07:53に書いた記事です。

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