ここ数年ツイッターで、4ページとか8ページのごく短く面白い漫画を見る機会が増えた。これが漫画の世界に新たな才能を育む呼び水になるのではないかと俺は密かに期待しています。
— 上山道郎 (@ueyamamichiro) 2018年8月14日
ここ数十年というもの、世間の人が見る「面白い漫画」は、単行本が何巻・何十巻とある長編のものばかりで、読み切りの作品を目にする機会は減る一方でした。
— 上山道郎 (@ueyamamichiro) 2018年8月14日
だから若い漫画家志望者も、長い漫画を描かなくちゃいけないという先入観を持つ子が必然多くなる。でもいきなり長い漫画を描くのは素人にはしんどい。そこでスポイルされた才能も実際少なくないと俺は思います。
— 上山道郎 (@ueyamamichiro) 2018年8月14日
それがネット時代になって、「短いけど面白い漫画」の実例を目にする機会が増えて、これなら自分でも描けそうだと挑戦してくる人数はきっと増える。そして、量が増えれば質は上がる。金を取れるレベルの人も現実に多く現れている。
— 上山道郎 (@ueyamamichiro) 2018年8月14日
以前「つまみ食い文化」なる言い回しを使ったことがある。情報の多様化、多量化がインターネット、そしてソーシャルメディアとスマートフォンの普及に伴い生じていることで、多くの情報関連のサービスや商品は、つまみ食い的な性質を多分に有する消費者との対峙が求められている。短時間で満足できるもので無いと、別のコンテンツにシフトしてしまう、的な。昔のテレビ番組の視聴スタイルでも、ガチャガチャシフトという感じで一部では生じていたとの話だけど(テレビのチャンネル変更を行うのはダイヤルで、それを回すとガチャガチャという音がしたらしい。要はつまらないと、あるいはCMの際にしきりとチャンネルを変更するというもの)。
動画の長さもウケが良いものは数分のもので、それより長いと長すぎると判断されるってのもある。まるでエレベーターの待ち時間で、数分以上待たされるとイライラするっていう、あれと同じレベル。
で、漫画の界隈でもそういうシフトが起きているという指摘。無論、これまで通り長いお話がウケるってケースは多分にあるけど、それとは別に短いもの、ソーシャルメディア上でぽんっと出せるタイプの長さのものでも面白いってのが増えているよね、と。確かにそれは言える。その観点では四コマ漫画の世界はとても強いし、可能性が底上げされている。
同時に、商業誌化する際にその面白みの本質に気が付かないと、面白みが半減するどころか、何だかのっぺりとした汎用的なものでしかなくなってしまうってケースも多々あったりする。具体例は挙げないけど、結構そういう惜しいもの、残念なものってあるよね。まぁ、試行錯誤の時代なのだろう。
そういう短い漫画を描くことだけで食っていくのは今はまだ簡単ではないだろうけど、これも量が増えれば誰かがなんらかの方法を見つけ、ビジネスモデルを構築していく人も現れると思う。
— 上山道郎 (@ueyamamichiro) 2018年8月14日
紙から電子に発表の場が移って行っても漫画自体はそれに適応して生き残る。その姿のひとつがすでにSNS上でわれわれの目の前に現れているのではないか。という話でした。
— 上山道郎 (@ueyamamichiro) 2018年8月14日
指摘の通り、趣味で描くのならともかく、商売として成り立たせないと、その界隈、業界は育たない。その観点ではビジネスモデルの構築はとても大切。そしてその方策は一つでは無く、作品の様式、方向性、特性によってさまざまで、複数のテンプレートが必要であり、作品によってより適切なものが選べるような環境作りが求められる。
漫画のウェブ上の展開もブログ時代から色々と行われてきたし、従来型携帯電話の時にも四コマ漫画の類はいいよね、シンプルで分かりやすいから、普通の漫画と違った見せ方が必要だなという話はあった。スマホの普及で、それがけた違いに広がった感じがする。
まぁ、これは漫画の話に限ったものでは無く、情報を織りなす業界全てに言える事ではあるのだけどね。
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