雑誌や書籍にも軽減税率を云々

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8%から10%への消費税率引き上げが来年10月に迫る中、有害図書を除く書籍や雑誌に対し税率を低く抑える「軽減税率」の適用を求める出版社団体と、適用に慎重な政府が対立していることが17日、分かった。団体は軽減税率が適用される新聞同様、書籍や雑誌も「知識を得るため負担を減らすべき対象だ」と訴える。一方、政府は「納得できる有害図書排除の仕組みができていない」と主張。両者の溝が埋まる気配はない。

正直なところ軽減税率を導入しての消費税率引き上げは事務手続きが煩雑になるぐらいだし、それをするぐらいならさっさと消費税そのものを廃止して物品税を再導入した方がはるかにマシだし、心理的なプラスの影響も大きいというのが自論。適用して一部例外ってのなら、その一部例外を常識にして適用する部分が一部の例外にすればいいというもの。物品税は計算が面倒くさいという指摘もあるけど、軽減税率の導入だって同じでしょ、というツッコミでFA。

で、その軽減税率に関して、いつの間にかこっそりと、その理由も正当性も不透明なままで適用対象となっていた新聞に関して、新聞がありなら雑誌や書籍も導入しろ、やれ子供のため、文化が云々と騒いでいるのが出版社業界。俺たちにも忖度を、という汚い圧力にしか見えなくて、それのどこが文化だ、子供のためだという感じではある。せめてなぜ「消費税率の引き上げ中止を」と言わない・言えないのか。敵に攻められた時にすぐに手を挙げて敵を陣地に誘導し「せめて我々にはお情けを」とへこへこする小役人のような雰囲気もあるる。

そのために有害図書と呼ばれるものの線引きを自分達でやるから適用をという、出版業界がやっちゃいけない手段を積極的に騒いでいるから頭が痛い。現状の有害図書指定による事実上の締め出しですら色々と問題視されているのに、税制法上の仕切り分けの権限を与えるのと同じような話を業界側が自ら出してくるとは。

最後の段落の「あれもアリだから俺らの話もアリだろ」というのは、子供のおねだりをする時の駄々こねぐらいに見苦しい。

ヤフーニュース個人の 新聞と携帯電話、どちらがより「生活に密着した情報ツール」なのか、その実情をさぐる news.yahoo.co.jp/byline/fuwaraizo/20180328-00083132/  で解説している通り、新聞と携帯電話を比較した場合、より密着度が高いのは携帯電話。新聞に軽減税率を適用する説明ができません。決定時のプロセスも、なぜ新聞だけなのかとの理由も不明確です。「生活必需品だから」なら、携帯電話本体や通信料にこそ適用するのが理屈に叶います。


まして書籍や雑誌に適用となれば、それと同等の生活必需品となる他の物品やサービスにも同様の措置が取られなければ不公平となります。

さらに図書の区分云々を業界団体が管理する話は、その結果が税率にも連動するため、法的権限をその団体に与えるのと同意となります。表現の規制を業界団体が率先する話は耳を疑います。


文字数制限などもあるけど、出来得る限りで以前の統計解説データも提唱して説明をしようと思ったけど、ちょいとトラブルがあって現時点では投稿が出来なくなっているので、こちらで覚え書き。適用された新聞だってその過程やら基準が不透明だし、まさに悪しき忖度以外の何物でも無い。ましてや雑誌や書籍がアリとなるのなら、テレビやら通信料金やらパソコン関連は押しなべてアリにしなきゃいけない。

あれは文化でこれは文化でないと出版業界が勝手に線引きしていいものか。ましてや法的な権限を事実上持たせる自主規制組織を自ら作り上げるなど言語道断。あまりにもあからさまに悪行をなそうとする姿勢には、退廃の極みにあるのだな、だからこそ昨今の出版業界は問題が続発しているのだなという感は否めない。

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このページは、不破雷蔵が2018年8月19日 08:00に書いた記事です。

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