キヨスクから雑誌が消える日

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JR駅構内の店舗「キヨスク」などへの雑誌の卸売りについて、これまで一手に担ってきた公益財団法人「鉄道弘済会」が10月にも同事業から撤退する。販売がピーク時の10分の1となり採算が悪化したのが主因だ。出版取次大手のトーハンが業務を引き継ぐことが決まり、東北から東海地方にかけての約1000店舗から雑誌が消える事態はひとまず回避された。

スマホの普及で電車内のすき間時間の友が、ウォークマンや雑誌、新聞からスマホを通した各種コンテンツ(音楽やら漫画、雑誌、新聞記事も含む)にシフトしてしまい、雑誌や新聞が駅売店で売れなくなっているってのは、本家サイトの記事で繰り返しデータも合わせて説明している。ぱっと見で電車内を確認しても、ほんの数年前までは多くの人が雑誌なり新聞なりとにらめっこをしていたのが、今ではほとんどがスマホにつきっきり状態。

良し悪しはまた別になるけど、ここまで急激に需要が変化する社会構造のシフトも珍しい。無論、シフトされた側の新聞や雑誌はたまったもんでは無い...ということで、キヨスクが頭を抱えているというお話。

登録しないと全文は読めないけど、指摘されている通り、時代がその場面での雑誌・新聞を求めていないのだから仕方が無い。それに、というかこの状況を受けての流れなのだけど、昨今では駅売店の業務を大手コンビニに丸投げして、コンビニがあれこれやってしまうというケースが増えているので、思ったほどのヤバみは無いかもしれない。さらにコンビニ化が進むまでの話。

出版物輸送で経営が成り立っていない企業がほとんどで、約半分が2~3年以内に撤退を考えている――。東京都トラック協会の出版・印刷・製本・取次専門部会(滝澤賢司部会長)が行ったアンケートで、出版物輸送の"危機"があらためて浮き彫りになった。雑誌の売上低迷により業量が大幅に減少する一方、コンビニエンスストア(CVS)の店舗増加や納品先の拡大により、「売上が減り、コストは増えている」状況。従来の重量運賃では採算ベースにもはや追い付かなくなっている。運賃値上げも、業量の減少と人手不足に伴うコスト増をカバーするに至らず、収支改善効果は限定的であることも分かった。

似たような話は物流の専門紙でも指摘されている。出回り先は増えるし取り扱いのアイテムは減っていく。採算はどんどん悪くなる。商売としてはやってられなくなる。この構図って少し前の貨物列車でも聞いた記憶があるのだけど、それはさておくとして。

ある意味、宅配便が色々と下している手立てが参考になるような気がする。他の流通との共同作業とかがいい例。手掛ける対象アイテムが増えているのは正反対だけど、送り先が増えているって構図は同じだからね。

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このページは、不破雷蔵が2018年8月30日 07:03に書いた記事です。

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