今日は学部4年生へのガイダンスがあり、「君たちが卒論を書き上げる前にはあらゆるトラブルが起こる。風邪をひきパソコンが壊れ交通事故に遭いお金も減り精神的に追い詰められ恋人は別れを切り出し必ずもう一度風邪をひく」ので締め切りギリギリでの執筆は極めて危険、というアドバイスをしました。
— ursus (@ursus21627082) 2018年9月19日
世の中は計画通りにいくことは滅多に無く、何らかのイレギュラーなアクシデントに遭遇して予定がずれ込んだり変更を余儀なくされてしまう。そういう経験を持つ人は多いはず。ダイヤを調整してこの乗り継ぎならぎりぎり間に合うかなと思っていたら、突然電車が遅れたり運行を停止したりなどで遅刻してしまう、とかね。
で、遅刻ぐらいならまだしも、卒論が間に合わないような状況ってのはシャレにならない。漫画家先生の締切同様、タイトなスケジュールを組んで「どうにかなるはずだ」という考えは捨て、余裕をもって進めるべきだ。何が起きるか分からないのだから......というアドバイスは非常に的を射ている。
無論挙げられたトラブルがすべて一度に起きることは考えにくいけど、一つ二つなら結構ありうる。いわゆる生存者バイアスってことで、実際にトラブルに遭遇した人の話ばかり伝わっているというのもあるけど、タイトなスケジュールの中では色々と行動する機会も高頻度なものとなるので、必然的にトラブルにも遭遇しやすくなるってのも一因ではある。1日1回サイコロを振っていた日常生活だったのに、1時間おきにサイコロを振るようになれば、1日において6が出る可能性はグンと跳ね上がるという次第。パソコンが壊れる云々に限っても、締切が近づくころには稼働率は上がるし無理もしがちだから、トラブルと遭遇する可能性も上がって当然ではある。
図書館員の立場から申し上げると...
— アザラシ提督 (@yskmas_k_66) 2018年9月19日
・図書館に一冊しかない本は締切日まで返ってきません。文献収集は早めに
・相互貸借は他大学図書館の都合次第で取り寄せ日数が前後します。余裕を持って申請を
・図書館内の共用プリンターは必ず壊れます。また大量出力もご遠慮くださいhttps://t.co/NyBwRMcRRa
あとそうだな...
— アザラシ提督 (@yskmas_k_66) 2018年9月19日
・データベース(雑誌・紀要に掲載された論文の検索や、過去の新聞の閲覧ができるやつです)は一度に複数の人が利用している時、制限がかかってアクセスできない場合があるので、土壇場でのご利用はおすすめしません。有料契約をしていないデータベースもありますから、ご注意ください
・新聞や雑誌は一定の保存期間を過ぎると除籍するものもあります。また、創刊号から最新号まで全ての雑誌を保存しているわけではありませんし、特定の号のみ所蔵されていないこともあります。まずはOPAC(web上の蔵書目録)で確認を
— アザラシ提督 (@yskmas_k_66) 2018年9月19日
・大学ごとに違うはずですが、資料の配架場所が「研究室」「〇〇センター」「書庫」等となっている場合、すぐに閲覧ができないこともあります。閲覧申請を出しても謝絶されることもあります。
— アザラシ提督 (@yskmas_k_66) 2018年9月19日
「資料がある!ラッキー!」の前に、各図書館のwebページや、電話か電子メールを通じて確認を取ると吉です
資料を求めて図書館に足を運ぶ機会も多くなるけど、年度末には皆が皆同じ考えをするわけだから、トラブルも多くなるのは当然。夕食前にはスーパーが混んで時間がかかるし品切れしている商品も多くなるってのと同じ。
余裕を持った行動とか、何かアクシデントが生じることを前提としたスケジュールってのは、何も無かった時にはなんか勿体なさを覚える時もあるのだけど、「トラブってもまだ予備時間がある」という安心を持った上で行動ができるし、本当にトラブルに遭遇した時には当然損失を最小限に抑えられる。余裕のあるスケジュールは保険をかけているのと同じようなものなのだな。
まぁ、そういうスケジュールを組むことができるのなら、そもそもマーフィーの法則的なものに遭遇する機会も無いのだろうけど。
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