ハンドメイド一点物の売価を見て"原価ガー"って人いるけど...大量生産でコスト削減できる工業製品と違って、手作り一点物の原価はね「アイデア+技術を身につけるまでの時間と投資+完成させるための情熱と手間+材料費」なんですよ。材料で出来上がった商品を買うんじゃなくて、制作者の情熱を買うの。
— 青木文鷹 (@FumiHawk) 2018年10月18日
きっかけは某テレビ番組でハンドメイドの工芸品みたいなものを、売価と原材料費との比較の一覧を出して「こんなに儲かるんですよー、ぼろ儲けですよー」的なあおりをしたこと。しかも原価と原材料費を混同している感もある。
いわゆる原価厨という話とも連なるのだけど、まず原価と原材料費ってのは別物。原材料費に設備費やら人件費やら諸経費やらが食わって、商品なりサービスを構築するのにかかったコストが原価となる。原価イコール原材料費という考え方は、人の働きやら設備やら研究投資を一切評価していないのと同じ。ブラック企業大万歳という主張と同じなんだよね。
ハンドメイド品の場合は、この考えを特に強く認識しておく必要がある。材料を買うのではなく、原材料費以外の色々なコストを評価する。そこには金銭では表しきれない熱意も含まれている。......というか熱意が無ければそもそも論としてハンドメイド品を創るはずは無いからね。原材料費だけで十分だ、それ以上の上乗せは暴利だ的な主張(原材料費だけで自分も作れるという話も似たようなもの)をするのは、暴言以外の何物でもない。
商品やサービスの購入は押しなべてそうなんだけど、特にハンドメイド品とか同人誌のようなものは、対価の意味合いに加え、対象への投資の意味もあると思うんだよね。
K産党の方々と話すと何故か経済通ぶって化粧品からジュースまで「原材料費=原価」てな話で「資本主義批判」を会社批判に混ぜて沢山聞かされるので、そっちのオルグの常套手段なんだろうなと思っています
— スイカ羊 (@suika_sheep) 2018年10月18日
何かにつけて「労働の」「搾取が」てやらかすのに「人件費」を考えて無いなんて変っすね
で、原価と原材料費をごっちゃにしていたり、人件費の部分を考えないで語るケースが多いってのは、そのような実情があまり伝えられていないからかなあ、という気がする。むしろ人件費などの原材料費以外の原価部分を伝えると、搾取だ暴利だというお騒ぎをする筋合いが少なからずあるのが問題かと。
報道界隈自身が、報道素材は全部タダ、道端に転がっている石と同じ、だから実名報道で関係者が傷つく、迷惑をこうむることになっても問題無し、的な感じでやってるものねえ。
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