読み放題の弱点

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これはアマゾンなどの読み放題サービスに限らず、何らかの物品を確保した時に生じやすい傾向ではあるのだけど。対象を消費することが目的で取得した、条件を揃えてしまうと、それ自身で満足してしまい、実行動の優先順位が低くなってしまうという傾向がある。手段が目的と入違ってしまうのだな。テスト勉強で過去問題集とか成績優秀者のノートのコピーを集めると、それだけで満足しちゃって、実際には勉強しないとか、欲しい書籍を購入したら、目の前にそれがあることで満足して読むのが後回しになってしまい、いつのまにかほこりをかぶってしまうとか。

ウェブサービスで最近トレンドの●×し放題(サブスクリプション形式)は、容易にその傾向が出てしまうものとなる。だからこそ、アマゾンでの視聴し放題サービスで「あと30日以内に視聴対象から外れるよ」というお知らせを見ると、今まで頭の奥底にしまい込んでいた「いつか見よう」の引き出しに入っていた映画などへの視聴欲がぐんと高まる次第。ああ、これってあれだ、日常生活に浸透して当たり前になっていたものが、需要が減ってサービスが無くなるよ、閉店するよということになると、大騒ぎで足を運んだり購入するってのと同じかも。

いつでも手に入るものは、結局いつになっても手に入れようとしない。変な話だけど、よくあるパターン。「いつでも手に入る」権利を得たことで、すでに手に入れたも同然、だから手に入れたと同じと認識してしまうのだろうな。その観点で考えると、個別に手を取ってそれへの対価を支払い、確実に手を取ったものの方が、利用・消費のモチベーションは高いものとなるのかもしれない。

アプリゲームの課金があれだけ多くの人に投入されるのも、瞬時の購入衝動に応えられる仕組みを取り入れている...ってギャンブルも似たような仕組みのようなゴホゴホ。心理学的にこの辺りを検証すると、色々と面白いことになりそうだけどね。

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このページは、不破雷蔵が2018年10月25日 07:52に書いた記事です。

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