単価の安い人が、フリーのサービスが、ボランティアがプロの相場を荒らすと叫ぶのは、気持ちは私もわかりますが、砂浜に棒で注意書きを書くようなものだと思っています。どうしてもやりたい、安くてもいいという人の波が無限に押し寄せる仕事です。唯一の対応策は、自分が異次元の実力をもつことです。
— 葛葉 (@Cuznoha) 2018年10月27日
以前から何度か触れている、インターネットの普及でアプローチハードルが下がったことにより、お手伝い感覚、ボランティア感覚、お小遣い稼ぎ感覚で仕事をもりもりと低相場で受けるケースが出てくるので、その市場が暴落してしまって専業者をはじめとするプロの人達が頭を抱えているという話。完成品の出来栄え、質が価格相応のものでしかなくても、依頼側が満足してしまっているのも問題なんだけど(それが創作界隈そのものの質を下げているという指摘もある)。
しかしながら指摘にもある通り、新しい環境下においてこれまでとは異なる市場動向が生じるのは、仕方が無いという考え方もある。おチープな料金で相応の品質の成果物に満足する依頼側なら、それ位の選択眼しか無かったということだ。そう思えばいいまでの話(脳内で地団駄を踏みながら)。「砂浜に棒で注意書きを書くようなもの」とは言い得て妙で、要は波が来ればさらわれてしまうような、儚い無意味なものでしかない。語った事自体は言った側は覚えているけど、それはほとんどの人には伝わらない。
自分が異次元の実力を持つ。要は波にもさらわれない、がっつりとしたものを構築する、と。どの道すべての市場の需要を受けるわけではないのだから、自分が出来る範囲、手が届く範囲で、自分の満足できる単価を維持できればそれでいい。周辺が下がってくると自分にも影響が生じる、例えば市場平均単価を持ち出して値切ってくることもあるかもしれないけど、ならばさようなら、といえるだけの力を持てばいい。対価ってのは自分の生成物、実力の評価の物差しに違いないのだから。
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