あのね、人手不足解消には高給で人材を募集する必要があるんだけど、その前に「既存従業員の給与ガツンと上げて残業減らす」ようにしてみ。多くの場合作業効率上がるから。どっちみち既存従業員の給与上げずに新人高給で募集なんて破綻するだけだから、まずは騙されたと思ってやってみるのといいよ。
— 青木文鷹 (@FumiHawk) 2018年11月2日
これのみ絶対的な解決策でそれ以外は全部ダメって話では無く、また状況によっては当てはまらない場合もあるのだけど。既存従業員の待遇を改善するってのは、人手不足の解消策としては有益なのは昔からのお話であり、なぜそれを継承しない、調べてやってみないのかという感は強い。指摘されている通り、人材が足りないからと新規募集する際に、その条件だけ良くして既存従業員は以前のままってのはムリなんだから(新規社員と中堅社員の手取りが同じになるとか、どういう結果を生み出すかは容易に想像できる)、まずは手の内の人材の環境を改善するのが手っ取り早い。
既存従業員の環境改善(給与上げるのが一番。下手に飲み会するとか運動会開催するとかいう、前世紀の考えはアウト)でまず間違い無く能率は上がる。そして何よりも重要なのは、環境が良くなれば離職率が下がる。離職率の低下により、人材不足のこれ以上の悪化は避けられるし、スキルの低下も防げる。人材の固定化に伴う硬直化のリスクはあるけど、それは新規採用分でまかなうしかない。
先日掲載した【米中貿易摩擦への懸念...2018年10月景気ウォッチャー調査は上昇・先行き下落】でも言及しているけど、少なからぬ声として、以前の待遇で人材を新たに確保できないどころか手元の従業員も辞めていくような労働市場の変化に対し、これまで通り安値で使いつぶせると認識している外国人労働者、さらにはそもそも論としてそのような使い方・存在理由ではないのに外国人技能実習生への期待をするものがあり、自然の摂理に逆らう思考があり、それを後押しするのは不健全だよなあ、という思いを抱かざるをえなかったりする。
ほんの数年前までの労働市場でのバランスがまったく逆だったデフレ時代、特にロスジェネと呼ばれる層に対し、どれほどの仕打ちをしてきたのか。同じようなことを自分達がしてきた......というかその時に成すべきことをしなかった人達が、今さら泣き言を語ってもどれほどの重み、正当性が感じられるか。それ以上の感想は出てこないし、だだをこねる形で社会全体をひずませるのは勘弁願いたい、素直にご退場あれ、という反応しか出てこないのだけどね。
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