統計上は児童虐待件数が過去最多を更新していて、昔より状況が悪化しているかのように言う向きもあるが、この記事を読めば背景がよくわかる。虐待する親も近所の住人も、半数以上がこんな認識だったのだとすれば、虐待の大多数が子育ての一環として放置され埋もれていったのだろう。 https://t.co/iYZO2YBvEK
— ncc1701 (@ncc170116) 2018年11月10日
判断基準が変わると統計に表れる数値も変わる、の好例ですね>RT
— KGN (@KGN_works) 2018年11月10日
統計を取る上で、あるいは取られた数字を精査する上で注意しなきゃならないのは、その統計を取る際にどのような条件で行われたかということ。まったく同じ条件でってのは事実上不可能ではあるけど、極力同じようにしたもので無いと単純比較は難しい。特に人間の感情や思惑で判断が変わってくるようなものは注意が必要。例えば「天災に備えるべきだと思いますか」という質問は、大きな天災が生じた直後には統計値として大きく跳ね上がったりする。毎年一度の定点調査でも、たまたまその調査直前に大地震や巨大台風の被害が生じていると、有意に値の跳ね上がりが生じるので、調査月まで確認しなきゃならなくなる。
虐待とかいじめの類も同じようなもの、であるところが大きい。社会が注目をするようになり、いじめなどへの認識が変わってくれば、これまでしつけとか子育てとして認識されていたものが、虐待やいじめとして判断されるようになる。今までゼロだったのが今後は1となるってことになれば、カウント数も変わってくる。
今件のような場合は、それがよい悪いという問題では無い。単純に同じ事象でも基準が変われば結果も変わって表現されることもあるよ、という事例。今件を単に「いじめが増えた、虐待が増えた」と判断するのは早計で、いじめや虐待と判断される、カウントされる件数が増えた、という解釈かもしれないとの見方が大切なのだな。
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