「近頃の若い者はTwitterの影響で短文しか理解できなくなっている」説を唱える人もいるみたいだけど,むかしから短文しか理解できない層が社会の中で一定の厚みを占めていて,その層の存在がTwitterの普及で明確になった,なんじゃないかって疑っているんだ.
— 野島 高彦【化学】 (@TakahikoNojima) 2018年11月10日
試験問題で「選択肢の中から誤っているものを3つ選べ」なときに,正しいのを3つ選ぶ人々っていうのは私が義務教育の頃から一定の割合で周囲にいて,問題文中の「3つ」しか把握できていないんだろうって推測してる.
— 野島 高彦【化学】 (@TakahikoNojima) 2018年11月10日
いま担当してる実験でも「ココの計算で使う量は3.0 g『ではない』」って説明してるのに,3.0 gを使って誤った計算をする,っていう人々が毎回必ずいる.説明を聞きながらノートに「3.0 g」とか「3.0」とかメモしてる人もいる.単語だけ把握して,あとから意味を補完してるのだろうって推測してる.
— 野島 高彦【化学】 (@TakahikoNojima) 2018年11月10日
ツイッターは全角140文字(SMSと同じ仕様)が上限のブログの集合体的なコミュニケーションツールであるため、それを多用している人達は短文しか理解できないとの話があるとの指摘。そんな話はいくつか聞いてはいるけど、昔からSMSはあったんだし、その前の時代としては従来型携帯電話のメールでのやりとりとか、さらにはPHSでの暗号めいた文面でのキャッチボールとか併せ考えると、ツイッターで短文のみの思考云々ってのは随分と無理がある。
その類のメディアによって短文のみ理解できる層が云々というよりは、元々そういう類の層が一定率存在し、それが可視化されやすくなっただけの話。......と考えた方が道理は通りやすい。残念ながらこの類の話は統計を取ることができないので、実際としてどうなんだろうかってのは検証ができないのだけど。
今回指摘されているような事例は、文章を早く読むコツだとか速読の手法としても薦められている方法論。重要そうなキーワードをさくっと目に留め、それのみで脳内において主旨をまとめ上げてしまう。この類の話って結構色々な場面で隠れて存在していて、調査結果においても変な値が出てきた時に設問を見ると、ああこの言い回しだと誤解釈した人が一定数居るなってのがあからさまに分かる場合がある。いくら注意書きで「こうでは無いですよ」と書いても、その間違いをしてしまう人ってのはいるんだよね。「単語だけ把握して,あとから意味を補完してるのだろうって推測」ってのは、間違いのケースのすべてでは無いけど、多分にありうる話ではある。
否定形で話すと理解できない人が一定割合でいるので、理解力の無い人が多そうな集団相手に話す/書くときはできるだけ肯定系を使ったほうが良いんですよね。
— KGN (@KGN_works) 2018年11月12日
そうもいかない場合もあるけど。
「使うな」という意味で説明するなら否定形にならざるをえないけど、文脈を理解しないで単語だけ拾ってる奴は、ここでほぼ躓く。
— KGN (@KGN_works) 2018年11月12日
そういうスットコな事例をできるだけ少なくするため、否定形を極力使わない、肯定系を使い倒すってのは、一つの方法論としては正しい話に違いない。単語だけを拾って脳内で自己解釈をされた場合でも、元の文面が肯定的なものならば、真逆の話には成り難いからね。
まぁ、ある意味、逆に否定形を多用することで、日本語の解釈を正しくできているか否かの判断、振り落としに使えるって考え方もできるのだけど。
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