最近の「ウェブを見ていたらこんな広告が出た」の件。ウェブサイトによって使われている広告システムが異なるし、同じサイトでも複数のシステムが使われている場合があることが、まったく念頭から除外されている感が強いのです。
— 不破雷蔵 (@Fuwarin) 2018年11月19日
最近は定期的に話題に上るようになった、ウェブ上の広告の内容と、それを見ている人のウェブ履歴との関連性。変な広告が出たというお話に、それを見ている人の閲覧動向が関連するからあなたの性癖が露呈するだけだよという話が返ってくるとか。
まあ、実際そういう場合もあるのだろうけど、そうじゃない場合も多分に想定され得るので、注意した方がいいんではないかな、という覚書。
できる限り閲覧者の興味を引くように、広告の技術としては色々なものが実装されている。表示ページの内容に合わせた広告を優先して表示するとか、読んでいる人本人の過去の閲覧履歴や検索履歴をたどり、興味がありそうなものを高優先順位として持ち上げるとか。アマゾンなどで探し物をしていると「この商品を買った人はこんなものも買っています」とずらりと並び出るのと、原理的には同じ。
だからそういうものが使われていた場合は、見ている側の行動性向が反映されるという話は間違いない。けど、それがすべて当てはまるとは限らない。
最近は「そういう広告が出るのは、あんたがそういうのを見ているからだ。」と決めつけてくる逆パターンの無知も多いです。
— ちょし (@chosi812) 2018年11月19日
サイトによっては固定された広告のみ表示というスタイルを全部、一部に使っている場合もある。また、複数の仕組みを用いている広告代理店もあるし、代理店によって仕組みは違ってくる。さらに、見ている人の行動様式に対応するというものであっても、用意されている広告群に違いがあれば、表示される広告も違ってくるのは当然。R18を思わせる広告そのものが表示候補に無ければ、見ている人がどれほどR18サイトを見ていたり検索をしていても、表示されることは無い。
なので「ウェブを見ていたらこんな広告が出た」という話にしても、それにツッコミを入れるにしても、まずは該当ウェブサイトの広告配信システムを確認して、どのような表示をしてるのかを見極め、その上で色々と言及した方が良いのだな。
まぁ、これとは別に表示内容そのものについても、自分の印象で「表示させてはいけない類のものだ、いかがわしい内容だ」と決めつけ、表現規制を高らかに語ってしまっているという事例が少なからず見受けられるので、色々と難しいところではあるのだけど。
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