小売業界が外税表記を求めるのはなぜだろう

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外税表記ってのは本体価格と消費税を別途に記述すること。「本体価格100円+税」とか「100円+税8円」とかいう感じ。法令では誤解のないように支払い金額が明確化するようにとか、税の部分を小さく書くなとしているのに、最近の値札のあれこれを見るとどこまで守られているんだろうか、自転車運転の走行にかかわる法令改正(走行中に傘を差すなとか)で当初の一か月は大騒ぎされて遵守感が強かったけど、あっという間におざなりになったような、そんな感じ。

昨今ニュースで見かける、この外税関連の話といえば、「値ごろ感のある価格表示をするために外税表記を継続、永続化」させろという小売団体の声。もう一つの理由として例の軽減税率云々で内税表記にすると価格の並列表記が必要になるからという理由もあるけど、本音として、そして大声で挙げられているのは「消費税と本体価格を包括した内税方式で書くと、外税表記で書くよりもお値打ち感を覚えるから」という本音部分。

それって消費者を騙せるツールが使えなくなるからって暴露してないかな? 手に取る時はお値打ち感があったとしても、支払う時には税込みなのだから、お値打ち感も何もあったものでは無い。結局お財布から出ていくのは同じ額なのだから、その場で購入しようとし時に騙されたとしても、全体的な消費が落ち込むことになる。

第一値札の存在意義を否定しているのと同じ。何より、業界団体がどこを向いているのかを暴露してしまっている感は強い。

小売業界の外税表記にしても、出版業界の軽減税率のための自主規制提案にしても、業界がどこを向いているのか、利用者の利便性など知ったことではないという認識を暴露して、悪びれた雰囲気すら見られないというのは、ある意味異常な事態ではあるのだよね。関連する騒動が片付いた後、各業界は消費者に向ける顔を持ち合わせているのだろうか。何より商売人としてそれは正しいのだろうか。

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このページは、不破雷蔵が2018年11月25日 06:56に書いた記事です。

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