SNSによる意思疎通ハードルの低下と、リスクの増大と

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SNS(ソーシャルメディア)は時間と空間をある程度圧縮、パスして、さらに様々な障害を乗り越え情報のやり取りができる。相手が気が付くか、リアクションするか否かは別だけど、公開されている誰にだって話しかけることができる。

それがSNSの長所ではあるのだけど、同時に弱点でもあったりする。指摘している通り意思疎通のハードルが低くなったことによって、現実社会ならばアンタッチャブルな、近づいちゃダメな存在だという人が向こう側からやってきて接触を図るどころか、ぺたりとすりよってくる可能性がある。

以前SNSでは、直接リプライすることを「郵便ポストに手紙を投函する」と表現したけど、危機感という観点ではもっと切羽詰まっている怖さを覚える。現実ならばテレビでそういう人がいるってのを知ったり、せいぜい家の外でそういう人の声が聴こえてきたなという程度で済んでいたものが、毎日電波めいた手紙が直接投函されたり、玄関をノックされて防犯カメラで見てみたらじっとこちらを見てそこから動こうとしないという感じ。日本語は通じても話が通じない相手だ、的な。

ただ幸いにも、現実と違ってSNSではこの類のあれこれにも対処をする手段はある。「みなかったことにしよう」をミュートなりブロックなりパージで成す事はできる。対象者は別のターゲットに同じようなことをし始めるかもしれないし、自分の見えないところでねちねちと同じことを(恐らくは自分の信念に基づいて)続けたり、さらには他人に吹聴しているかもしれないけど、自分の目や耳に届かない限りは知ったこっちゃない。世界の全てを把握できるような、神様のような能力を持っているわけじゃないのだから。


SNSだからまだダメージが軽いってのはあるのだろう。現実でこれをやられたらすげーコワイ。先の例えのように、玄関前にずっと立っていたり、電波な手紙がポストを埋め尽くすぐらい投函されていたり、という状況を想定すれば、イメージは容易なはず。

現実の場合は警察に相談するのが一番だろうし、SNSの場合でも度が過ぎるのならば管理側に連絡、さらには当局に連絡をする必要が生じるものもあるだろう。そこまで至らなくても、「世の中には色々な人がいる」という割り切りで、その方面の窓をシャットダウンするのが、実は一番確実で気が楽になる方法なのかもしれない。すべての声掛けに応えるような酔狂さを持つ必要はどこにも無いのだな。

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このページは、不破雷蔵が2018年11月23日 07:57に書いた記事です。

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