日本の書店がどんどん潰れていく本当の理由 決定的に「粗利」が低いのには原因がある | メディア業界 - 東洋経済オンライン https://t.co/v1Oi3Qathp #東洋経済オンライン @Toyokeizaiさんから 返本率ねえ...上場取次2社に公開資料はありや無しやと問い合わせたけれど「そんなものは無い」でおしまい。
— 不破雷蔵 (@Fuwarin) 2018年12月9日
書店調査会社のアルメディアによると、1990年代の終わりに2万3000店ほどあった書店は、2018年には1万2026店にまで減少した。さらに、この数字には売り場のない事務所や雑誌スタンドなども含まれているため、書籍をそれなりに販売している店舗としては、図書カードの端末機を設置している約8800店(日本図書普及の発表による)が実態に近い数字だと思われる。
先日からちらほらと出回っている、本屋がつぶれている本当の理由云々という話。「本当の」「誰もが教えてくれない」辺りはキャッチーなコピーの代表格なので注意しなきゃならないのだけど。
で、概要としては、「定期的に購入されて利ザヤも大きい雑誌が売れなくなった」「残る書籍も返本率が高いから頭が痛い。だって取次とか出版社側が本屋の事情を考えずどんどん本を押し込んでくる配本制度があるから」というもの。間違っている話では無いけど、なんか色々ともやりとくる。
中小の本屋が店をたたむ現状は、高齢の店主の跡継ぎがいないとか、本屋の商域内で需要が減少してそろばん勘定が成り立たなくなったとか(少子化、過疎化、需要の変化)、雑誌が売れなくなったとか(情報媒体としての雑誌の立ち位置の相対的な変化に他ならず。特に利用シーンでの使われ方とかね。コンビニの浸透で需要を食っちゃったってのも一時期あったし)、色々あるわけだ。定期的にお金が稼げる稼ぎどころの雑誌がこけたら、そりゃ危うくなるわな。
新刊書籍・雑誌出版点数や返本率推移をグラフ化してみる https://t.co/Bwa6YEMvlq で一部は垣間見ることができますけど、戦後の連続したデータを数字として欲しいのですよね、本音としては。 pic.twitter.com/RBpU03GKmA
— 不破雷蔵 (@Fuwarin) 2018年12月9日
で、実のところ書籍に関しては返本率の変化はあまり無かったりする。昔も今も変わらない。稼ぎどころの雑誌が上手くいかなくなったので、書籍でご飯を食べられるようにしてほしい、ということになるけど。配本制度を無くしたら返本率は減るかもしれないけど、本屋の方で市場調査を綿密に行わねばならなくなるから、結構ハードな話になると思う。「注文を受けた本だけ入荷すればいいじゃん」とかいう話になるかもしれないけど、それってセブンイレブンがやっている「街の本屋さん」と同じだよね。
Amazonが地方書店を潰す、とか言う人がいるが、そもそも地方書店が新刊注文出しても客注分さえ出版社や取次がまともに配本してくれない既存の配本システムが諸悪の根源である、と元地方書店の息子の俺としては言いたい。Amazonはそれによって取りこぼされてきた需要を拾っただけだ。
— ぶる (@polyrhythmic_bw) 2018年12月9日
つまり、地方書店が潰れていることについてAmazonを非難するのはお門違いだということ。その前に既存の配本システムを抜本的に見直せ。話はそれからだ。
— ぶる (@polyrhythmic_bw) 2018年12月9日
こういう話が出てくると必ず「アマゾンが悪い」的な流れになるのだけど。指摘にもある通り、アマゾンはロングテール的に既存の本屋がしてこなかった、できなかった、怠ってきた部分をすくい上げてきたまでの話でしかないって部分もあったりする。自業自得とまではいわないけど、構造上の問題が引きずられたままだった結果が現在のような状況だったともいえるのではないかな、と。
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